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編集後記
S. I.
pp.1232
発行日 2009年12月15日
Published Date 2009/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101547
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民主党政権になり,教育や医療に風穴が開いたように感じられる。同党が主張する医師・看護師などの増員,医療機関の入院による診療報酬の増額,障害者自立支援法の廃止が実現すれば,精神科医療もずいぶんやりやすくなるかもしれない。医学部定員を1.5倍にしても教員数が変わらなければ現場の負担だけが増えるといった批判は確かにあるが。新政権のもと医療観察法がどうなるのかについては,同党のマニフェストには記載がないようなのではっきりしない。法成立の過程では,政府案は安易な精神鑑定,刑事施設での精神医療の不備,地域における精神保健福祉体制の未整備などの問題を抱え,かえって精神障害者への差別・偏見を助長する危険性があるとして反対していた。その後の動きはわからないが,本誌「巻頭言」で松原先生が指摘されているような問題点を議論する絶好の機会かもしれない。
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