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編集後記
S. I.
pp.1238
発行日 2011年12月15日
Published Date 2011/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102064
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東京都精神医学総合研究所を含む東京都の3つの医学研究所が統合され,本年4月東京都医学総合研究所が発足した。それぞれの研究所で行われてきた研究の相互関連性が強まり,また最先端の施設や機器,専門技術者の機能的集約の必要性が背景にあるという。新たな研究所では5年時限でのプロジェクト研究が基本になり,精神医学領域では,精神障害の予防・治療・リハビリ,認知症の病態解明と治療,統合失調症・うつ病の原因究明と治療,依存性薬物の作用機序解明と医療応用がテーマとなった(同研究所ホームページ)。中期目標・中期計画を活動のベースにし,より活性化を図るということであろう。
本号で紹介されているシンポジウム「精神医学研究の到達点と展望」は,2010年11月に開催されたもので,統合直前に持たれた。その時の開催案内に「研究所統合を控え,本シンポジウムでは,東京都精神医学研究所が取り組んできた精神医学関連研究の成果を総括するとともに,今後の研究動向の展望を紹介します」とあり,講演者には特別の思いでの講演だったろうと思われた。実際,諸論文は大変読み応えがある。これまでのご自身の研究の集大成あり,最先端の最新の知見のまとめありで,一読に値する。今後の各専門領域での研究発展を願うばかりである。
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