Japanese
English
Bedside Teaching
肺胞蛋白症に対する肺胞洗浄
Pulmonary lavage in the treament of alveolar proteinosis
高崎 真弓
1
,
神谷 美保
1
Mayumi Takasaki
1
,
Miyasu Kamiya
1
1札幌医科大学麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, Sapporo Medical College
pp.281-287
発行日 1979年3月15日
Published Date 1979/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203334
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
肺胞蛋白症に対する治療方法として,Ramirez-R1,2)によって始められた肺胞洗浄が,現在のところ本症に最も有効な治療方法とされている3,4)。表1にその1例を示したが,肺胞洗浄を行ったあとCOによって測定した肺胞拡散能力は著しく改善され,PaO2は上昇し,肺胞気・動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)は減少している。
このようにきわめて効果的な治療方法であることに間違いはないが,肺胞洗浄には数々の危険性があり考慮しなければならない問題点も多い。例えば洗浄側から換気側への洗浄液の流入による窒息の危険性を常に伴うことや,一側肺が無気肺になることによって極度の低酸素血症が起こること,洗浄後に一過性に起こるびまん性無気肺や呼吸不全の問題などである。本稿ではRamirez-R2)の肺胞洗浄を中心に,その方法と問題点について述べてみたい。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.