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第1土曜特集 間質性肺疾患の研究と診療UPDATE
診療
【注目されるびまん性肺疾患】
肺胞蛋白症
Pulmonary alveolar proteinosis
島 賢治郎
1
,
菊地 利明
1
Kenjiro SHIMA
1
,
Toshiaki KIKUCHI
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科呼吸器・感染症内科学分野
キーワード:
肺サーファクタント
,
全肺洗浄術
,
顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)吸入療法
Keyword:
肺サーファクタント
,
全肺洗浄術
,
顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)吸入療法
pp.106-110
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28301106
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肺胞蛋白症(PAP)は肺サーファクタント由来の物質が肺胞に蓄積する希少肺疾患である.以前は原因不明の特発性とされていたPAP患者のほとんどが,肺サーファクタントの恒常性に重要な顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)に対する中和自己抗体が産生される自己免疫性PAP(aPAP)であることが判明し,病態の解明が進むと同時に疫学情報や臨床像,診断技術に関しても徐々に整備されてきている.また,血液疾患などに合併する続発性PAPの特徴やaPAPとの相違点に関する研究,先天性/遺伝性PAPの原因遺伝子の発見も進んできており,これらをまとめた診療ガイドラインが2022年に発刊された.aPAPの標準療法としては全肺洗浄術が確立しているが,新規治療法としてGM-CSF吸入療法の有効性が近年報告されており,薬事承認が待たれている.
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