今月の主題 炎症性肺疾患へのアプローチ
診断法
気管支肺胞洗浄
安岡 劭
1
,
大串 文隆
1
1徳島大学医学部・第3内科
pp.218-220
発行日 1988年2月10日
Published Date 1988/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221517
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■気管支肺胞洗浄(bronchoalveolar lavage,BAL)により採取される成分
BALは生理的メディウムを気管支一肺胞系に注入,回収することによりこの領域を洗浄する方法である.近年,気管支ファイバースコープの導入により,BALが比較的容易に実施されるようになり,呼吸器疾患の病態の解析や診断のために本法が応用されるようになった.この通常の診断的BALにおいては,(亜)区域気管支より末梢の領域が洗浄される.
気道一肺胞系には,健常者においても主に外界や上位の気道から侵入してくる種々の有害因子に対する生体防御成分が局在している.この領域の炎症性疾患では,これら生体防御成分の量的,質的変動に加えて,炎症関連物質が出現する.
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