Japanese
English
綜説
心拡大の形態学
Morphology of Cardiac Enlargement
岡田 了三
1
Ryozo Okada
1
1順天堂大学循環器内科
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Juntendo University
pp.481-489
発行日 1976年6月15日
Published Date 1976/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202909
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心臓の拡張・肥厚は心疾患にもっともふつうに伴う重要な所見であるが,その形態学的研究は充分行われていない。肥大,(Hypertrophy)については心臓の壁厚の増加すなわち肥厚と同意義の用語と考えられやすい。しかし,歴史的には求心性肥大と拡張性肥大の2つの概念が平行して与えられており前者の場合のみ肥厚=肥大で,後者は肥厚がなくても肥大はありうるのである。そこで拡張と肥大を含める概念として一応拡大(Enlargement)の名称を与えておき,心臓の病的状態として拡張(Dila-tation)と肥大(Hypertrophy)を如何に考えるべきか,形態学的に考察してみたい。
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