Japanese
English
特集 心筋の肥大・拡張
肥大・拡張心の病理
Pathology of hypertrophied and dilated hearts
河合 祥雄
1
,
石嶋 光明
1
,
岡田 了三
1
Sachio Kawai
1
,
Mitsuaki Isizima
1
,
Ryozo Okada
1
1順天堂大学医学部循環器内科
1Division of Cardiology, Dept. of Internal Medicine, Juntendo University, School of Medicine
pp.703-714
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205084
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はじめに
心臓は,弁狭窄・閉鎖不全,高血圧などの負荷に対し,拡張・肥大などで対応し,心ポンプ機能を維持,すなわち代償する。負荷の作用する部位,負荷の種類(たとえば末端肥大症のカテコラミン過剰)に応じ,異なった形態の肥大・拡張を生じ,臨床的にその形態から逆に原因を推定することも可能である。
肥大(拡張)を生ずる要因として,圧・容量負荷(機械的負荷),甲状腺ホルモン,カテコラミン,貧血,低栄養状態,低酸素血状態、心筋虚血,(精神的)ストレス1〜3)などが以前から知られているが,頻度ならびに臨床上からは機械的負荷における肥大・拡張が重要で,他の原因が単独で問題とされることは少ない。
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