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あとがき
相澤 久道
pp.870
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101322
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現在の医療の基本は臨床的なエビデンスに基づいたevidence-based medicineであり,いろいろな診療ガイドラインも臨床成績を評価した結果,作成されている.COPDガイドラインについても同様である.
近年,COPDの概念や治療戦略自体を考え直させるような臨床成績が幾つか報告されている.大規模な臨床研究からは単なる薬剤の効果だけではなく,様々なことが見えてくる.例えば,コントロール群の長期の観察から,COPDという疾患はどういう経過をとるのかという自然歴,喫煙の影響,性差,人種差など疾患自体に関する重要な因子を検討することが出来る.そして,治療の効果についてはそれらの因子の層別解析からさらに多くの情報を得ることも可能である.大規模,長期になればなるほど多くの重要なことが分かってくる.
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