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Kokyu to Junkan Volume 56, Issue 3 （March 2008）

呼吸と循環 56巻3号（2008年3月発行）

Japanese English

特集呼吸機能を考える

呼吸調節 Regulation of Breathing 陳和夫 ¹ Kazuo Chin ¹ ¹京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学 ¹Department of Respiratory Medicine, Graduate School of Medicine, Kyoto University pp.275-283

発行日 2008年3月15日 Published Date 2008/3/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100997

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参考文献 Reference

はじめに

　呼吸器系の主な機能は血液とガスの間でO₂とCO₂の交換を行い，PaO₂とPaCO₂レベルを正常に保つことにある．血液ガス(PaO₂，PaCO₂，pH)の変動はほぼ全身の病態生理と関連しており(図1)¹⁾，その至適レベルでの維持は生体の生存にとって極めて重要である．したがって，PaO₂とPaCO₂レベルを正常に保つために調節を行う呼吸調節機構は重要な役割を担っている．呼吸調節に影響を与える刺激として化学刺激(PaO₂，PaCO₂，pH)，弾性・抵抗負荷，運動，体温，薬物，心理状態などがあり，測定できるパラメーターとして換気量，筋電図，1回換気量の解析，呼吸仕事量，口腔内閉鎖圧(P_0.1)などがある．