Japanese
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Current Opinion
気管支喘息の治療―現在開発中の治療法を中心に
Treatment of Asthma:Now and future
笠原 慶太
1
Keita Kasahara
1
1昭和大学横浜市北部病院呼吸器センター
1Department of Respiratory Medicine, Showa University Northern Yokohama Hospital
pp.411-414
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100194
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気管支喘息の治療をめぐる最近1年間の話題
吸入ステロイドの導入により,喘息の治療は著しく改善された.また,最近では長時間作動性β2刺激薬(LABA=long-acting β2-agonist)の吸入が出現し,吸入ステロイドとLABAの併用は喘息治療の中心となっている.さらに,日本ではまだ未承認ではあるが,吸入ステロイドとLABAの合剤は欧米では高い評価を得ており,日本でも将来的には喘息治療の主役となると考えられる.しかしながら,現在においても喘息の根治治療といえる方法は確立されていない.吸入ステロイドとLABAの併用も,根治治療となりうるものではなく,治療の中断により症状の再発を認めることが多い.喘息の治療をするうえで,いつから吸入ステロイドは開始するべきであるのか,いつまで続けなければならないのか,また喘息を根治させることができるのか,などについては明確な回答はない.
本稿においては吸入ステロイドの使用法についての最近の考え方,さらに現在開発中の期待される治療法について概略する.
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