気管支喘息包囲網-喘息死ゼロへ向けた最後の10年へ
気管支喘息治療中の問題となる点と対策 高齢者の喘息
田中 裕士
1
1札幌医科大学 医学部内科学第三講座
キーワード:
Steroids
,
Theophylline
,
Adrenergic Beta-Agonists
,
Cholinergic Antagonists
,
心不全
,
喘息
,
認知症
,
経口投与
,
吸入投与
,
Leukotriene Antagonists
,
貼付剤
,
気道リモデリング
Keyword:
Administration, Inhalation
,
Administration, Oral
,
Adrenergic beta-Agonists
,
Asthma
,
Dementia
,
Heart Failure
,
Steroids
,
Theophylline
,
Cholinergic Antagonists
,
Leukotriene Antagonists
,
Airway Remodeling
,
Transdermal Patch
pp.457-461
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011320545
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●本邦では喘息死亡者の88%が65歳以上の高齢者喘息で占められ、加齢性の身体機能低下および認知症・心不全など種々の合併症のため、成人喘息の治療をそのまま行うことはむずかしいことが多い。●高齢者喘息では罹病期間が長いためリモデリングが進行し、末梢気道病変が強く存在し吸入ステロイド(ICS)は末梢気道に到達しやすいものを選択する。●ICS・配合薬は吸入の煩雑さや吸入速度の低下、口腔内副作用などにより服薬アドヒアランスがわるく、介護状態の場合では吸入行為が不可能な場合がある。介助者による治療では、その負担を考慮して1日1回の吸入、内服および貼付薬を選択するが、重症の場合には副作用を注意した内服のステロイド薬の投与も選択肢に入る。
©Nankodo Co., Ltd., 2011