増刊号 Common Disease 200の治療戦略
消化器疾患
大腸憩室症
桜井 幸弘
1
1関東逓信病院消化器内科
pp.159-160
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904025
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疾患概念と病態
大腸憩室症は高齢者になるほど増加するため,今後大きな臨床的問題となる疾患である.周知のごとく,その発生はほとんどが大腸内圧の増加による仮性憩室であり,憩室症自体では治療の対象とならないが,その合併症が問題となる.本邦では右側結腸に頻度が多いが,近年,左側結腸憩室の増加によりその差は縮小してきている.合併症は左右憩室で頻度に差があるとされているが,穿孔,炎症,出血であり,素早い診断と治療方針の決定が必要である.穿孔,炎症の症状である腹痛と出血に分けて戦略をたてる.
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