消化管憩室の最近の話題
大腸憩室 憩室関連大腸炎(憩室性大腸炎)とは
清水 誠治
1
,
富岡 秀夫
,
横溝 千尋
,
上島 浩一
,
福田 亘
1JR大阪鉄道病院 消化器内科
キーワード:
Crohn病
,
大腸内視鏡法
,
結腸憩室炎
,
抗細菌剤
,
鑑別診断
,
生検
,
大腸炎-潰瘍性
,
発生率
,
副腎皮質ホルモン
,
Mesalazine
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Adrenal Cortex Hormones
,
Biopsy
,
Crohn Disease
,
Colonoscopy
,
Diagnosis, Differential
,
Diverticulitis, Colonic
,
Colitis, Ulcerative
,
Incidence
,
Mesalamine
pp.445-450
発行日 2016年3月20日
Published Date 2016/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016223471
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多発憩室を伴う大腸の憩室間粘膜にみられる慢性炎症を憩室関連大腸炎(憩室性大腸炎)と呼ぶ.欧米では多数の報告がなされており,炎症性腸疾患(IBD)との鑑別疾患として位置づけられている.内視鏡所見としては半月ひだ上にみられる発赤斑,潰瘍性大腸炎(UC)類似のびまん性炎症像が代表的であるが,多彩な病像が含まれている.直腸に病変がみられないことが本症を診断するうえでの原則である.IBDと異なり治療を要しないことが多い.治療を要する場合,5?ASA製剤や副腎皮質ステロイドに対する反応性は概ね良好であるが,難治例では手術が行われることもある.UC様の病変がみられる症例で典型的なUCの病像に移行することがあり,両者の関連性が示唆されている.
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