増刊号 診断基準とその使い方
VI.代謝
15.Wilson病
岩崎 裕治
1
1国立精神・神経センター武蔵病院・小児神経科
pp.1982
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221972
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■診断基準(案)(表参照)
■疾患概念と疫学
本症は肝硬変,進行性の錐体外路症状,Kayser-Fleischer角膜輪を3主徴とする先天性銅代謝異常症である.組織における過剰な銅の沈着,血清中のセルロプラスミン合成の減少,尿中への過剰な銅の排泄がみられる.常染色体劣性遺伝で,わが国における頻度は,遺伝子頻度0.0033〜0.0066,出生15,000〜70,000人に1人,ヘテロの保因者は80〜150人に1人ぐらいと推察されている.
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