特集 日常診療で先天代謝異常症を見逃さないために
8.Wilson病
清水 教一
1
1東邦大学医療センター大橋病院小児科
キーワード:
肝障害
,
錐体外路症状
,
Kayser-Fleischer角膜輪
,
セルロプラスミン
,
尿中銅
Keyword:
肝障害
,
錐体外路症状
,
Kayser-Fleischer角膜輪
,
セルロプラスミン
,
尿中銅
pp.1410-1414
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001480
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日常診療のなかでWilson病を見逃さないポイントは,① 幼児期以降の肝(機能)障害,② 学童期以降の神経症状(錐体外路症状),③ 溶血を伴う肝障害,④ 血尿や精神症状と肝障害や神経症状の合併,ならびに ⑤ Kayser-Fleischer角膜輪を認めた症例に対して,本症を疑って診療にあたることである.またWilson病と診断された患者の同胞がいる時は,家族内検索は必須である.これらの症例に対し,血清セルロプラスミン値測定ならびに尿中銅排泄量測定を行うことで,本症の早期発見・診断が可能となると考える.
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