今月の主題 不整脈診療の実際
不整脈診療の基礎知識
マッピングから得られた新しい知識
太田 壽城
1
1愛知県総合保健センター・循環器診断
pp.18-19
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220165
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心臓のマッピングとは,体表あるいは心臓の種々の領域から多くの心電図を記録し,心臓の電気現象を詳細に検討する手法をいう.検索する領域としては体表面,心外膜面,心筋内,心内膜面があり,マッピングで得られる心電情報のディスプレーとしては,興奮の伝わり方を示す興奮伝播図,電位の分布を示す電位図,ST上昇を示すSTマッピングなどがある.
不整脈診療におけるマッピングの意義は,不整脈の発生機序の解明と,不整脈の発生部位の診断であろう.そこで本稿では,発生機序の異なる3種類の心室不整脈のマッピング所見を,虚血心における動物実験のデータを中心に解説する.
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