今月の主題 不整脈診療の実際
不整脈診療の基礎知識
不整脈分類の考え方と方法
松尾 博司
1
,
瀬川 和彦
1
1埼玉医科大学総合医療センター・第3内科
pp.14-17
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220164
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
不整脈の分類として最も一般的なものは,発生機序による分類である.しかし不整脈を診断・治療し,予後を考えるとき,それだけでは不十分である.たとえば心室期外収縮の場合,その機序が異所性自動能亢進によるにせよ,リエントリーによるにせよ,散発的に単発で出現するものとR on T現象を伴って生じるものを同列に取り扱うわけにはいかない.同様のことは房室ブロックにもあてはまり,1〜3度の分類だけでは不十分で,His束心電図記録に基づいたAHブロック・HVブロックの分類が,治療法決定の上で重要となる.
以下,発生機序による分類を基礎に,これを補足するいくつかの分類を示す.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.