臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
IX.代謝・栄養障害
糖尿病合併症の治療
194.非ケトン昏睡
河西 浩一
1
Koichi Kawanishi
1
1香川医科大学付属病院・検査部
pp.2526-2527
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218735
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症例
男性,70歳.10年前から糖尿病に罹患していたが,自然食療法を開始し,それまで使用していた薬剤(インスリン1日4単位と血糖降下剤)を中止したところ,意識状態が悪化し,昏睡におちいった.
体温38.7℃,血糖512mg/dl,尿ケトン体陰性,血漿浸透圧383mOsm/l,BUN 67mg/dl,血清Na158mEq/lであった.直ちに0.45%食塩水による輸液とアクトラピッドインスリン5単位/時間の持続静脈内注入療法を開始したところ,6時間後に血糖は300mg/dlとなり,意識が回復し,以後血糖は100〜200mg/dlに維持された.
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