今月の主題 肝硬変と肝癌
肝癌の治療と対策
制癌剤療法
岡崎 伸生
1,2
Nobuo Okazaki
1,2
1国立がんセンター病院・内科
2国立がんセンター病院・病棟部
pp.1528-1530
発行日 1983年9月10日
Published Date 1983/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218427
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近年,肝癌の診断および治療方法は著しく進歩した.治療面では肝切除術と肝動脈塞栓術の進歩があげられる.しかし,血行性およびリンパ行性転移を特性とする癌の治療,とくに進行癌の治療においては,全身療法である化学療法が最も理想的であるが,現在,臨床に応用されている制癌剤の効果は必ずしも満足できるものではない.したがって,肝癌の化学療法においては,投与する制癌剤の薬理作用,臨床効果の発現様式や副作用を熟知した上で過不足なくすすめることが必要であるが,新しい制癌剤の開発に関する情報収集も怠ってはならない.
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