増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
進歩と新しい展開
制癌剤
小川 一誠
1
1愛知県がんセンター
pp.37-39
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900834
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
泌尿器科の領域に属する各々の腫瘍の化学療法に対する有効性は大きく異なっている。睾丸腫瘍は最も感受性が高く,一方腎癌は最も不応性の癌であり,膀胱癌は中等度の反応性そして前立腺癌は比較的抵抗性である。
Cisplatin(CDDP)の導入以後,睾丸腫瘍は治癒可能となり,膀胱癌の成績も向上した。しかし他のふたつの癌への貢献はなかった。よって,より有効なCDDPのアナログ及び新規構造の化合物が研究されている。本稿では新抗癌剤の臨床研究の現況につき解説する。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.