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講座 泌尿器科医に必要な薬理学の知識・4
制癌剤
Anticancer Drugs
塚越 茂
1
Shigeru Tsukagoshi
1
1癌研究会・癌化学療法センター
1Cancer Chemotherapy Center, Japanese Foundation for Cancer Research
キーワード:
制癌剤
Keyword:
制癌剤
pp.305-313
発行日 1994年4月20日
Published Date 1994/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901197
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制癌剤(または抗癌剤)の研究は1950年代から世界的に始められ,現在,アルキル化剤,代謝拮抗剤,抗癌性抗性物質,植物由来物質,ホルモン剤その他に分類される約40種の化合的が臨床に応用されている。造血器腫瘍,例えば悪性リンパ腫や白血病,ある種の小児癌,婦人の絨毛癌などに対する有効な薬剤も見出されている。最近になってわが国に増加傾向の大きい,肺癌,乳癌などや卵巣癌などに対して有効性を示す化合物も見出されるようになった。わが国では,これから,胃癌に代って肺癌が癌死の首位を占めると考えられ,次いで,結腸癌,乳癌なども増加し,欧米型の癌の発生形態に近づいてきた。現在は,このような難治性癌の治療薬や方法が研究されつつある。また,これからの制癌剤は患者の延命やQOLの向上に資するものが必要と考えられている。
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