カラーグラフ 臨床医のための甲状腺生検
濾胞腺腫の細胞診所見
藤本 吉秀
1
,
小原 孝男
1
,
平山 章
2
Yoshihide Fujimoto
1
,
Takao Obara
1
,
Akira Hirayama
2
1東京女子医科大学・内分泌外科
2東京女子医科大学病院病理
pp.1332-1333
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218391
- 有料閲覧
- 文献概要
触診上,表面が平滑で可動性に富む単発性の甲状腺結節は大体良性のものと推測できる.さらに超音波検査を行って,嚢胞状の断層像を示すときは腺腫様甲状腺腫の結節が考えられ,完全に充実性あるいは一部に小嚢胞腔を有するがほとんど充実性のときは,濾胞腺腫の可能性が高いと判断できる.
濾胞腺腫は,病理組織学的にみると,コロイド腺腫(colloid adenoma)と管状腺腫(tubular adenoma)が多く,その他に索状腺腫(trabecular adenoma),好酸性細胞腺腫(oxyphilic cell adenoma)などがある.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.