皮膚病変と内科疾患
痂皮または鱗屑を主徴とする皮膚病変と内科疾患
三浦 修
1
1杏林大皮膚科
pp.2016-2017
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206359
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痂皮を主徴とする皮膚病変と内科疾患
痂皮とは体液または血液を主成分として,これに膿汁,炎症細胞,壊死組織や病原菌を主とする異物などを混じて乾固したものをいい,多くは黄褐色を呈し,血液の含量の多い場合には暗紅色から暗褐色となり,とくに血痂と呼ばれる.いずれにしても,体液の漏出や出血を前提として形成される発疹である故,痂皮を剥離すればその基底にビランまたは潰瘍を露呈する.それ故,痂皮を主徴とする皮膚病変に関してはビランまたは潰瘍,あるいはこれらを発疹の一部として含む亀裂や掻痕の項を参照されたい.
特色のある痂皮を示す疾患としては,黒色痂皮を形成する水痘,帯状痘疹,痘瘡,種痘,などがある.
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