特集 皮疹はこう見る,こう表現する
基本の発疹を理解する
鱗屑
出光 俊郎
1
,
梅本 尚可
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター皮膚科
キーワード:
鱗屑
,
記載皮膚科学
,
続発疹
,
角層
,
角化異常
,
炎症性角化症
Keyword:
鱗屑
,
記載皮膚科学
,
続発疹
,
角層
,
角化異常
,
炎症性角化症
pp.1840-1842
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227217
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▶発疹の定義
鱗屑(scale)は炎症(角化亢進)や角化異常(角化遅延)により,皮膚の最外層にある角質が白く見えるもので,鱗屑が皮膚から剝離,脱落することを落屑(desquamation)という1).滲出液や血液を混じるものを鱗屑痂皮という.実際の臨床では続発疹のみが目立つことも少なくない.鱗屑から本来の特徴的な発疹を推定して診断できることもあり,皮膚疾患の診断に原発疹を頭の中で復元する想像力が試される.筆者は鱗屑から診断を進めて行く手法を重視し,皮膚科診断学アナザーストーリーとしてその重要性を提唱している2).
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