皮膚病変と内科疾患
丘疹,結節あるいは腫瘤を主徴とする皮膚病変
三浦 修
1
1杏林大皮膚科
pp.1134-1135
発行日 1975年6月10日
Published Date 1975/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206104
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丘疹はその表面が尖鋭性,扁平あるいは鈍円形などを呈し,平滑または粗糧である上に,臍窩を形成したり,フチが隆起したり,あるいは線状陥凹を見ることもある.色調も常色から紅色,褐色,灰色などを呈し,光沢を帯びることもある.硬さも多様である.さらに丘疹上に鱗屑をつけたり,黒点を形成したり,頂点にわずかに漿液をためたり(漿液性丘疹)することもあり,掻破などの機械的刺激によって膨隆し,ときには発斑にまで変ずることもある.また丘疹が毛孔に一致するか否かは診断上重要な手掛りとなる.
結節も形,表面の性状や色調など,丘疹と同様に多様である.一般的にいって,丘疹に比較すると,上記のような性状は大まかなのを通例とする.上記の性状がさらに強調され,ときには基部がくびれて垂下するなどすれば腫瘤と呼ぶ,結節と腫瘤の硬さは丘疹よりもさらに精確に触知され,さらに多様に分かちうる.
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