特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント
腹部
総論
読影の基本とポイント
齋田 幸久
1
1聖路加国際病院放射線科
pp.250-253
発行日 2009年11月30日
Published Date 2009/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104188
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
CTとMRIの使い分け
腹部には多数の臓器が存在し,肝,胆,膵,胃腸管,腎尿路系,骨盤生殖器系など,多彩である.想定される臓器と疾患によって,それぞれの検査の進め方は異なり,CT,MRIの使い分けも要求される.
国内には,X線CT装置が数多く備えられ,検査の施行とその診断評価が比較的簡便であることから,まずCTが選択される傾向にある.腹部全体を網羅的に把握して客観的に評価できる点で優れている.ただし,CTは常にX線被曝を伴う.CTによる腹部の被曝量は単純X線検査のおよそ10倍を優に超え,100倍に迫る.一方,MRIにX線被曝はなく,その濃度分解能はCTに比べ圧倒的に優れている.ただし,装置が高価で,しかも検査時間がCTに比べて長く,その画像評価もCTのように単純ではない.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.