特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント
腹部
各論
肝臓
塚原 嘉典
1
,
角谷 眞澄
2
1社会医療法人財団慈泉会相澤病院放射線診断科
2信州大学医学部画像医学講座
pp.254-262
発行日 2009年11月30日
Published Date 2009/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104189
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正常解剖(図1)
右の上腹部で横隔膜下面の凹みに存在している.肝後面の上部はbare areaと呼ばれ,腹膜を欠くため,肝は横隔膜に接している.肝鎌状靱帯により大きく解剖学的左葉と右葉とに区分される.また,胆囊窩と下大静脈を結ぶ線(Cantlie's line)により外科的な左葉と右葉とに分けられ,この線上に中肝静脈が走行する.
門脈本幹は肝門部で右枝と左枝に分かれ,右枝はさらに前区域枝と後区域枝とに分かれる.肝動脈は,固有肝動脈から左肝動脈と右肝動脈とに分かれる.右肝動脈も前区域枝と後区域枝とに分かれ,肝内の動脈は門脈に伴走する.肝内胆管も門脈に伴走する.
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