特集 「早期発見」をめぐる課題
慢性腎臓病(CKD)の早期発見をめぐる課題
山縣 邦弘
1
1筑波大学医学医療系臨床医学域腎臓内科学
pp.138-144
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208832
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はじめに
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の有無は,尿蛋白を代表とするさまざまな腎障害の存在することと,腎機能を代表して糸球体濾過量(glomerular filtration rate:GFR)が60mL/分/1.73m2未満のいずれか,あるいは両方が3カ月以上持続することで診断できる.したがって,CKDの早期発見のためには,病的とされる蛋白尿の出現の早期の検知,ならびに,腎機能正常域から軽度低下時期における正確なGFRの評価方法の確立が必須である.
本稿では,2018(平成30)年の特定健康診査(健診)の見直しに向けて,CKDの早期発見に関わる話題と,今後の課題について概説する.
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