増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
腎機能障害
慢性腎臓病(CKD)
田中 健一
1
,
風間 順一郎
1
1福島県立医科大学腎臓高血圧内科
pp.138-141
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206875
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以前の常識
・糖尿病性腎症は高血糖状態の持続によって生じる糖尿病合併症の1つで,ほかの微小血管合併症とともにアルブミン尿を伴って腎機能が低下するという考えが一般的であった.
・SGLT2阻害薬は腎機能が低下した慢性腎臓病(CKD)では効果が期待できず,腎機能が保持された一部の患者における補助的な血糖降下薬であった.
現在の常識
・高血糖以外の要因により,アルブミン尿を伴わずに腎機能が悪化する糖尿病患者が増加していることから,より包括化した糖尿病性腎臓病(DKD)の概念が提唱された.
・糖尿病患者における治療薬として,腎保護など臓器保護の観点からはSGLT2阻害薬が中心的薬剤となった.
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