特集 循環器薬up to date 2015
併存症と循環器薬
慢性腎臓病(CKD)
安斉 俊久
1
1国立循環器病研究センター心臓血管内科
pp.114-117
発行日 2015年1月10日
Published Date 2015/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223034
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ポイント
●CKDにおいてはレニン・アンジオテンシン系(RAS)の賦活化が病態を悪化させる.
●RAS,交感神経系,炎症,酸化ストレスによる悪循環が心腎連関の病態を形成する.
●推定糸球体濾過量(eGFR)の低下と蛋白尿・アルブミン尿の増加は独立して心血管疾患(CVD)発症と関連する.
●RAS阻害薬は,特に蛋白尿を認める症例に対して腎保護作用をもたらすと同時に心血管イベントを軽減する.
●RAS阻害薬は,両側性腎動脈狭窄,妊婦,授乳婦には禁忌である.腎障害高度例,高齢者では少量より投与する.
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