今月の主題 高血圧診療―わかっていること・わからないこと
観察研究と介入試験からの最新のエビデンスとその限界
慢性腎臓病(CKD)
田村 功一
1
,
戸澤 裕貴子
1
,
白 善雅
1
1横浜市立大学医学部循環器・腎臓内科学
pp.1151-1155
発行日 2010年7月10日
Published Date 2010/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104517
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
★CKDでは高血圧や心血管合併症を発症する頻度が高く,高血圧はCKD増悪および心血管合併症の危険性を高める.
★降圧療法はCKD増悪を抑制するとともに,心血管合併症や死亡の危険性を抑制する.
★降圧目標は,130/80mmHg未満(尿蛋白量1g/日以上の場合は125/75mmHg未満)である.
★降圧薬は原則としてRA系阻害薬(ACEIもしくはARB)が第1選択薬であり,降圧目標達成のために利尿薬やCa拮抗薬との併用療法が推奨されている.
★CKD治療上の腎機能指標としてのアルブミン尿の意義については今後,原疾患別のさらなる検討が必要である.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.