特集 慢性腎臓病~CKD
小児CKDの早期発見と腎臓病学校検診の意義
上村 治
1
1あいち小児保健医療総合センター
pp.223-229
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102686
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はじめに
小児のCKD(Chronic Kidney Disease:慢性腎臓病)に関しては,2006年に日本CKD対策協議会が立ち上げられたのを機に,日本小児腎臓病学会でも小児CKD対策委員会が発足された.小児CKD対策のわが国の歴史を振り返ると,1974年から腎臓病学校検診がはじまり,世界に誇れる小児のCKD対策が38年にわたって行われている.しかし,腎臓病学校検診やその後の診療の標準化が進んでおらず,各地方自治体での活動は統一されていない.しかし,それぞれの自治体は単独で様々な活動をしており,われわれ愛知県でも,愛知腎臓財団や愛知県医師会が中心となって,『愛知県腎臓病学校検診マニュアル』1)を2009年に作成し運用している.
また,徐々に日本人小児の基準値や小児CKDの疫学調査の結果も出てきており,それらの結果も含めて,腎臓病学校検診の意義について述べる.
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