徹底分析シリーズ アナフィラキシーを再考する
巻頭言
堀内 辰男
1
1群馬大学医学部附属病院 麻酔・集中治療科
pp.875
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320090875
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アナフィラキシーは,麻酔科医が周術期に遭遇する可能性のある重篤な合併症の一つである。2021年に日本麻酔科学会から発行された『アナフィラキシーに対する対応プラクティカルガイド』の貢献もあり,近年は麻酔科医の周術期アナフィラキシーへの関心が高まりつつあると感じている。しかし,周術期アナフィラキシーに関する情報のアップデートが十分ではない麻酔科医はいるかもしれない。また,上述のプラクティカルガイド発表後に,日本の大規模アナフィラキシー疫学研究が発表されており,その知識の整理も必要である。
そこで本徹底分析シリーズでは,周術期アナフィラキシー研究の最前線に立つ執筆陣による最新の知見を,まとめて提供する。思えば,筆者らが本誌で最初にアナフィラキシーの特集を組んだのが2016年であった。それから約10年の年月を経た今,改めて,この極めて重大な合併症について,すべての麻酔科医に初心を喚起できることを願っている。
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