糖尿病治療のパラダイムシフト
血糖管理目標の設定
植木 浩二郎
1
1東京大学 大学院医学系研究科糖尿病代謝内科
キーワード:
Glycosylated Hemoglobin A
,
血糖
,
糖尿病
,
糖負荷試験
,
EBM
,
ランダム化比較試験
,
糖尿病性合併症
,
空腹時血糖値
Keyword:
Blood Glucose
,
Diabetes Mellitus
,
Glucose Tolerance Test
,
Glycated Hemoglobin A
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Evidence-Based Medicine
,
Diabetes Complications
pp.5-10
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014057527
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日本糖尿病学会では,2013年6月をもって,それまでの「優,良,可,不可」の4段階の血糖コントロールの目標と評価を改訂し,以下のようにエビデンスに基づき国際的にも整合性がとれ,より簡素化された目標を発表した.血糖コントロールの目標は,個々の患者で個別に設定すべきである.これまでの臨床試験の結果から,合併症を予防するための目標をHbA1c 7.0%未満とし,基本的にはすべての患者が達成すべきである.食事療法や運動療法のみ,あるいは薬物療法を併用している場合でも低血糖などの副作用なく達成できるならば,血糖正常化を目指してHbA1c 6.0%未満を目標とする.低血糖などの副作用その他の理由で,治療が強化できない場合にはHbA1c 8.0%未満を目指す.
©Nankodo Co., Ltd., 2014