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クリティカルケア看護と看護倫理

日常の臨床場面における倫理的思考と実践

クリティカルケア看護と看護倫理
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筆頭著者 宇都宮 明美 大江 理英 牧野 晃子 (編集)

へるす出版

電子版ISBN

電子版発売日 2024年7月1日

ページ数 196

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-86719-092-0

印刷版発行年月 2024年6月

DOI https://doi.org/10.32209/9784867190920

書籍・雑誌概要

臨床場面での もやもや感 への 気づき を大切に…!

身体的・心理的危機状況にある患者とその家族をケアするクリティカルケア看護、その日常的な臨床場面・実践では、もやもや感が生じることが少なくありません。「クリティカル=危機的状況」であるからこそ、看護師だけではなく、多職種や患者・家族までもが抱えてしまう、「もやもや感」「倫理的ジレンマ」「倫理的苦悩」。
本書の23事例では,クリティカルケア看護における日常的な臨床場面と事例ごとのもやもやポイントを提示します。
もやもや感をもやもやしたままにせず、情報を整理し、多職種でのカンファレンスにつなぎ、分析を通して解決に導く看護実践までを,本書では可視化しています。
看護師のもつ 気づきと省察の力を 次の看護に生かす倫理的実践に迷ったときのヒントが詰まった1冊です。

目次

Ⅰ章 総論

1 クリティカルケア看護と看護倫理
2 看護倫理に関する基礎知識
3 倫理的課題を調整するうえでの看護師の役割
4 クリティカルケア領域における倫理的課題
5 クリティカルケア領域における臨床倫理アプローチ
6 倫理的感受性を高める看護師教育

Ⅱ章 臨床場面での倫理的課題
患者・家族ケアにおける課題

テーマ1 代理意思決定支援
意思決定は誰が決めるものなの?
終末期に本人の意向がわからない場合は
家族の意向で治療方針を決めていいの?
患者よりも家族の意向を優先して治療方針が決定されていいの?

テーマ2  苦痛緩和
鎮静していれば,鎮痛はしなくてもいいの?
十分な疼痛緩和が図られないまま,鎮静薬を増やすことは
患者の回復につながるの?

テーマ3  インフォームドコンセント
医療者間の見解のズレで,情報提供が進まなくていいの?
同意書にサインをもらうことがインフォームドコンセントなの?

テーマ4  家族支援
理解力がない家族だと本当に判断していいの?
家族の意見が対立して決着がつかないときはどうしたらいいの?

テーマ5  終末期ケア
患者の事前指示がないなか,意思疎通が困難だからといって,
延命治療を望む家族の言うとおりにしていいの?
終末期になった患者の家族からの「人工呼吸器を外してほしい」
との希望に,どう対応すればいいの?
DNAR を選択した患者と家族に対しては
何もできない/しないってことなの?

テーマ6 機械的補助下にある患者
患者の価値・意向に基づく治療の選択が守られていない
患者の意思が確認できないなか,
救命の選択を家族からの発言のみで決めてもいいの?

看護師に関する課題

テーマ1 ケア達成感
患者にとって必要と考えるかかわりができないときに感じる
やり切れない気持ちは仕方がないことなの?

テーマ2 看護師の態度
医師の治療方針や家族への説明に違和感を抱くけれど

チーム医療に関する課題
テーマ1 医療チームとしての方針
患者のQOLと救命治療,どちらが大事?
一度,気管チューブの抜管に失敗してしまったら
再挿管後には気管切開しかないの?

テーマ2 他職種との連携
意思決定できる患者の思いを他職種と共有できていない
患者の希望に沿った転院調整はできないの?

組織に関する課題

テーマ1 組織管理
DNAR は誰が決めて,どのような行為を実施しないの?

テーマ2 安全確保
「人工呼吸器離脱困難だけど一般病棟へ退室して」と
簡単に言わないでほしい

テーマ3 守秘義務
「家族にはしばらく内緒にしておいてほしい」という
患者の思いにどう寄り添えばいいの?

略語一覧