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匠が伝える低侵襲脊椎外科の奥義
筆頭著者 西良 浩一(編集) 石井 賢 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2020年10月19日
ページ数 430
判型 B5変
印刷版ISBN 978-4-7583-1877-8
印刷版発行年月 2019年12月
書籍・雑誌概要
低侵襲化が急速に進んでいる脊椎手術の最前線がこの1冊に凝縮!
最先端手技のFED(全内視鏡手技),MISt(脊椎最少侵襲手術)に加えて,最先端治療である人工椎間板やVR/AR(仮想現実/拡張現実)を使用した手術法なども紹介。さらに理学療法士任せになりがちな運動療法についても,脊椎外科医が知っておくべき内容を解説。「匠のポイント伝授!」や「匠の奥義」など,重要ポイント解説も充実!
目次
Part1 低侵襲を支える運動療法の奥義
体幹リハの基本理論:Joint by Joint Theory 倉持梨恵子,清水卓也
Joint by Joint Theoryを基にした運動療法の目的・目標・意義
コレクティブアプローチにおけるJoint by Joint Theoryの位置づけ
腰椎・骨盤帯,体幹のスタビリティ改善-ローカル筋と腹腔圧
その他の関節における役割を改善するためのアプローチ
体幹リハの基本理論:integrated movement approach 鈴木 岳
運動指導における「奥義」
正しい動作教育について
不良動作の改善のためのコンディショニング
トレーニングプログラムデザイン
実務の必須要素
まとめ
最後に
体幹リハの基本理論:elongation and articulation 増渕喜秋,武田淳也
メカニカルストレスによる脊椎疾患の原因
脊柱の動きの機能的なゴール
脊柱のneutralポジション
脊柱neutralのアライメントを整えるAE意識
脊柱の動きの分配の評価
さまざまなフィードバックを用いてSA機能の獲得を目指す
AE意識とSA機能をADLやスポーツ活動の課題に汎化させる
体幹リハの基本理論:active corrective approach 室伏由佳,倉持梨恵子
はじめに
身体活動と体力の低下に影響する腰痛症
エクササイズやレジスタンストレーニングの実施に向けて
FMS® による動作パターンの評価とコレクティブエクササイズの位置づけ
コレクティブエクササイズの実践
コレクティブエクササイズの種目例
体幹リハの基本理論:mobilization & stabilization 佐藤 紀,西良浩一
はじめに
まず,「joint-by-joint approach」を知ろう
次に,胸椎・胸郭,股関節の可動性の
向上を図ろう
さらに,腰椎の安定化を図ろう
すべての運動において留意する点
患者指導のコツ
まとめ
応用:ピラティス(Pilates) 藤谷順三,武田淳也
エビデンスベースの運動療法:ピラティス
ピラティスの原理原則
低侵襲の運動療法として-ピラティスの実際
まとめ
応用:Core Power Yoga CPY® 本橋恵美
体幹の安定化に関与するローカル筋とグローバル筋
Core Power Yoga CPY®
CPYプログラム構成
CPYによる動作評価
脊椎の機能改善
屈曲時痛
体幹屈曲機能向上
まとめ
応用:胸椎・胸郭をよみがえらせる運動療法 成田崇矢
目的・目標
胸椎・胸部に対する運動療法の意義
インフォームドコンセント
基礎疾患・合併症への配慮
患者指導のコツ
実技解説
応用:体幹motor control機能不全 -評価と改善策 金岡流- 金岡恒治
はじめに
脊柱のmotor control機能
体幹と四肢のmotor control
終わりに
応用:体幹motor control不全 -評価と改善策 武田流- 武田淳也
はじめに
モーターコントロール&ラーニングとは
MCの評価
リハビリテーション(運動療法)の原理原則
終わりに
Part2 匠が伝える全内視鏡手技の奥義
腰椎椎間板ヘルニア:transforaminal full-endoscopic discectomy(inside-out) 南部浩史
Introduction
手術手技
①術前準備
②手術体位
③手術環境
④麻酔および鎮静
⑤注射針刺入〜椎間板造影
⑥カニューラ挿入
⑦ヘルニア摘出
⑧硬膜外鏡視
⑨閉創
⑩後療法
腰椎椎間板ヘルニア:transforaminal full-endoscopic discectomy(outside-in) 山屋誠司
Introduction
Inside-out法,outside-in法
手術手技
①椎間板穿刺・椎間板造影後CT検査の重要性
②術前検査でinside-out法かoutside-in法か計画する
③Kambin's triangleとtwo-incision法
TF-FED(foraminoplastic outside-in法)
手術手技
①シリアルダイレーション
②カニューラ挿入
③High speed barで上関節突起腹側を掘削
④Hand-down,カニューラをinsideに挿入,ヘルニア摘出
⑤Ventral epiduroscopic observation technique
⑥神経根の除圧を確認
⑦後療法
腰椎椎間板ヘルニア:inter-laminar full-endoscopic discectomy 土屋邦喜
Introduction
手術手技
①アプローチ,オリエンテーション
②ヘルニア摘出のポイント
③出血コントロール
④エンドポイント
⑤より安全,効率的な操作のために
⑥特殊な病態,解剖学的バリエーションへの対応
まとめ
腰椎外側椎間板ヘルニア:extraforaminal full-endoscopic discectomy 坂根正孝
Introduction
手術手技
①ガイド針刺入点の位置,外筒管刺入まで
②外筒管の選択,ヘルニア摘出
③ヘルニア摘出後
腰椎L5/s椎間板ヘルニア:transforaminal full-endoscopic discectomy(outside-in) 手束文威
Introduction
手術手技
①穿刺,麻酔,椎間板造影
②皮膚切開,ダイレーティング,内視鏡設置
③椎間孔拡大
④Outside設置でのヘルニア摘出
⑤Inside設置でのヘルニア摘出
⑥硬膜外鏡視,神経根の除圧の確認
⑦止血,ドレーン挿入,閉創
腰部脊柱管狭窄症(foraminal):full-endoscopic foraminotomy 寺井智也
Introduction
手術手技
①麻酔,椎間板穿刺,造影
②ダイレーター挿入,外筒設置
③ForaminoplastyによるSAP切除
④黄色靱帯切除
⑤椎間板ヘルニア切除,exiting nerve rootの除圧確認
⑥術後ドレーン留置,後療法
腰部脊柱管狭窄症(recess):transforaminal full-endoscopic ventral facetectomy(TF-FEVF) 山下一太
Introduction
手術手技
①アプローチ,麻酔,椎間板造影・染色
②皮膚切開,ダイレーション
③内視鏡設置,上関節突起の掘削
④黄色靱帯の露出,下関節突起の掘削
⑤黄色靱帯の剥離,除去,神経根の除圧の確認
⑥ドレーン設置,閉創
⑦術後処置
化膿性脊椎炎,椎間板炎に対する全内視鏡手技 東野恒作,西良浩一
Introduction
手術手技
①麻酔の注入
②培養検体の採取
③掻把洗浄
症例提示
考察
結語
Full-endoscopic discectomy &foraminoplastyテクニックの腰椎固定術への応用:PETLIF(ペトリフ) 長濱 賢
Introduction
手術手技
①経皮的椎弓根スクリューシステムを用いたテクニックで椎体すべりを整復
②楕円スリーブを挿入,回転させ椎体間高を開大
③楕円スリーブを経由してキュレットで移植母床を作製
④半楕円スリーブで椎体間高を開大させたまま椎体間ケージを挿入
⑤神経症状に対し間接除圧のみで良好な結果を獲得
結語
腰椎椎間板症へのthermal annuroplasty 眞鍋裕昭
Introduction
手術手技
①刺入ポイントと皮切
②内視鏡設置
③内視鏡視,変性椎間板の切除
④HIZとpainful annular tearの処置
⑤閉創
⑥術後後療法
終わりに
Part3 匠が伝えるMIStの奥義
胸椎・腰椎PPSの基本手技 中野正人
Introduction
手術手技
①皮膚マーキング・切開
②PPS挿入
③ロッド挿入
④閉創
手技のコツとピットフォール
腰椎変性疾患:MIS-TLIF 鈴木亨暢
Introduction
L4/5 MIS-TLIF,左進入
手術手技
①皮切
②椎弓の展開
③除圧および進入側椎間関節の切除
④椎間板切除と椎体間固定
⑤PPSの挿入とロッド固定
⑥閉創
⑦後療法
腰椎変性疾患:CBT法 海渡貴司
Introduction
手術手技
①皮切と展開
②スクリュー挿入点の同定とスタートホールの作製
③ドリリング,タップ,スクリュー挿入
④ロッドとの連結
⑤患者適合型スクリューガイドを使用する場合
最後に
MIS-long fixation総論 篠原 光,曽雌 茂,丸毛啓史
Introduction
手術手技
①皮切
②JプローブとPPSの挿入
③ロッドベンディング
④ロッド挿入とセットスクリュー設置
⑤エクステンダー取りはずしと閉創
破裂骨折:MISt 二階堂琢也
Introduction
手術手技
①皮切,筋膜切開,筋層の展開
②PPS挿入
③ロッドベンディング,ロッド挿入,セットスクリュー設置
④骨折椎体の整復
⑤タブまたはエクステンダーの取りはずし
⑥椎体形成
⑦閉創
⑧初期の後療法
⑨抜釘
不安定型骨盤輪骨折:MISt 伊藤康夫
Introduction
手術手技
①皮切とPPSの挿入
②腸骨スクリューの挿入
③ロッドの挿入
④整復操作
⑤ロッド間の連結,インストゥルメンテーションの完成
⑥後療法
転移性脊椎腫瘍と感染性疾患:MIS-long 磯貝宜広,石井 賢
Introduction
手術手技
①皮切
②Jamshidi® ニードルの挿入
③ガイドワイヤー・スクリューの挿入
④ロッドの連結
⑤閉創
⑥後療法
びまん性特発性骨増殖症を伴った脊椎損傷:MIS-long fixation 岡田英次朗,渡辺航太,松本守雄
Introduction
手術手技
①X線透視によるマーキング
②除圧
③経皮的椎弓根スクリュー設置
④ロッドの連結
⑤閉創
成人脊柱変形:MIS-long 石原昌幸
Introduction
手術手技
①イメージにて各椎弓根レベルを確認
②皮切
③L5/S1 TLIF
④S2AI挿入
⑤PPS挿入(T10,11)
⑥PPS挿入(T12 〜S1 LICAPテクニックを用いて)
⑦スクリューエクステンダーの高さをそろえる
⑧rodベンディング
⑨rod挿入とセットスクリュー設置
⑩X線画像にて前弯および冠状面バランス確認
⑪エクステンダーの取り外しと閉創
成人脊柱変形:All PPS 原田智久,石橋秀信
Introduction
手術手技
①LIF
②体位変換,術前のマーキング
③皮切,胸椎部への骨移植
④皮切,L5/S PLIFまたはTLIF
⑤皮切,All PPSと腸骨スクリューの挿入
⑥ロッドの挿入
⑦矯正操作
⑧閉創
⑨初期の後療法
LIF(direct lateral approach) 岩﨑 博,山田 宏
Introduction
手術手技
①皮切,展開
②レトラクター設置
③椎間板郭清
④ケージ設置
LIF(oblique approach) 藤林俊介
Introduction
手術手技
①手術体位
②皮膚切開
③術野の展開
④レベル確認
⑤レトラクター設置
⑥椎間板郭清
⑦ケージ挿入
⑧閉創
⑨後方固定
脊柱後弯症:stand-alone LIF 酒井紀典
Introduction
手術手技
頚椎MISt(後外側進入によるMICEPS法) 時岡孝光
Introduction
手術手技
①ナビゲーションの準備
②後外側の皮膚切開と外側塊の展開
③椎弓根スクリューのエントリーポイントの決定
④椎弓根の掘削
⑤椎体後縁から椎体内の掘削
⑥椎間関節固定と骨移植
⑦除圧術
⑧ロッド締結
⑨創を閉鎖
⑩後療法
L5/S1前側方椎体間固定術(OLIF51:Hynes technique) 折田純久,大鳥精司
Introduction
手術手技
①体位・皮切の設定
②外腹斜筋膜から後腹膜腔への進入
③術野の展開と確保
④椎間板郭清とケージ設置
経皮的S2AIスクリュー 野尻英俊,篠原 光
Introduction
手術手技
①セッティング
②皮切とエントリー
③仙腸関節部の進入
④タッピングとスクリュー挿入
⑤ロッドへの連結
まとめ
分離部修復術:smiley face rod 石濱嘉紘,西良浩一
Introduction
手術手技
①皮切と展開
②分離部郭清,神経根除圧
③採骨
④PPS挿入
⑤ロッド設置
⑥分離部骨移植,閉創,術後X線撮影
Part4 新規医療機器・手術手技・薬物併用の奥義
頚椎人工椎間板置換術(Prestige LP®) 吉井俊貴
Introduction
手術手技
①展開
②除圧操作
③インプラント挿入
④閉創,術後
頚椎人工椎間板置換術(Mobi-C®) 石井 賢
Introduction
手術手技
①皮切と展開
②フィクセーションピンの刺入
③椎間板切除
④硬膜管・神経根の除圧
⑤インプラントのサイズ決定
⑥トライアルの設置
⑦インプラント設置
⑧ドレーン留置と閉創
脊柱管内治療(経仙骨的脊柱管形成術):intraspinal canal treatment(trans-sacral canal plasty) 船尾陽生,横須賀公章,鵜飼淳一,中西一夫,朴 正旭,富田 卓,星野雅洋,齋藤貴徳,石井 賢,佐藤公治
Introduction
硬膜外腔アプローチ,myeloscopyの歴史
適応・禁忌等
手術手技
①皮切,イントロデューサーの挿入
②カテーテルの挿入
③硬膜外腔造影,剥離操作
④薬剤投与,カテーテルの抜去
⑤皮膚を縫合
TSCPの治療成績
周術期合併症
症例
終わりに
ナビゲーションを応用したMISt手技の実際 小谷善久
Introduction
後方MISt手技におけるナビゲーション技術の応用と有用性
手術手技
LIFにおけるナビゲーション手術の実際
①体位取りとreference frameの設置
②3D撮影と使用機器の先端情報の登録
③皮切とアプローチ方向のデザイン
④ケージの設置
⑤経皮スクリューの設置を行う場合
その他の前方手技における
ナビゲーションの応用
終わりに
仮想現実・拡張現実技術を用いた手術支援による脊椎・脊髄腫瘍手術の低侵襲化 中西一義
Introduction
手術手技
①皮切と頚椎,病巣の展開
②VR/AR技術を使用した画像閲覧による3D空間認識
③椎弓切除,椎間関節部分切除
④腫瘍切除
⑤閉創
⑥初期の後療法
腰椎椎間板ヘルニアに対する化学的融解術:コンドリアーゼを使用して 松山幸弘
Introduction
コンドリアーゼ
至適適応について
手技
代表症例
考察
おわりに:次世代の低侵襲脊椎外科