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≪神経心理学コレクション≫
病理から見た神経心理学
筆頭著者 石原 健司 (他著)
その他の著者等 塩田 純一/山鳥 重/河村 満/池田 学
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-61324-8
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 248
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-01324-6
印刷版発行年月 2011年5月
書籍・雑誌概要
認知症をはじめとする疾患について、その臨床診断と病理診断を比較検討し、結果をまとめたもの。両者の間には時に違いがあり、それを浮き彫りにしながら神経疾患における臨床診断の難しさや病理学的な検索の重要性を説くとともに、臨床診断のスキル向上のポイントなども紹介する。臨床診断の解説後、“種明かし”をするように病理診断を紹介する構成はさながら「推理小説」。初心者でも楽しみながら読み進められる1冊。
目次
序
序論 「病理学的検索」とは?
1.病理学的検索の実際
ブレインカッティング(brain cutting)
代表的な組織作製部位
組織標本の観察
CPCと病理学的診断
神経心理学と神経病理学
2.神経病理学の論文を紐解く際の基本的な知識
染色方法の用語
解剖の用語
病理所見の用語
総論 認知症性疾患の臨床神経病理学
1.古典的ピック病あるいは前頭側頭葉変性症の臨床病理
A.はじめに:2つのFTD
B.臨床病理学的検討の変遷
C.多数例を対象とした臨床病理学的検討
1.ホッジスHodgesらの検討
2.カーテスKerteszらの検討
3.ジョセフスJosephsらの報告
4.ジョセフスJosephsらの報告,カーンズCairnsらの報告:新しい疾患概念
5.TDP-43の発見を踏まえたFTDの病理診断基準
6.スノードンSnowdenらの報告
D.その後に追加された知見(FTLD-FUS)
E.現時点でのFTLDの区分と命名法について
2.アルツハイマー病の臨床病理学的検討
A.後部皮質萎縮症(PCA):Bensonらの報告
1.Rennerらの報告
2.Tang-Waiらの報告
B.前頭葉型アルツハイマー病
1.Johnsonらの報告
2.Grossmanらの報告
C.非特異的な臨床病理所見を呈するアルツハイマー病
各論 神経心理学的CPC
【症例1】 進行性の失行がみられた70歳男性例
【症例2】 パーキンソン症状で発症し,多彩な巣症状がみられた79歳女性例
レヴィ小体型認知症の診断基準
自己身体定位失行
【症例3】 臨床的に単純ヘルペス脳炎と診断された63歳男性例
【症例4】 臨床的にピック病と診断された54歳男性例
【症例5】 急性に認知機能障害をきたした48歳男性例
【症例6】 特徴的なMRI所見がみられた進行性認知症の77歳女性例
【症例7】 前部弁蓋部症候群で発症した59歳女性例
進行性前部弁蓋部症候群
進行性失構音
好塩基性封入体
【症例8】 認知症症状とともに幻視が目立った75歳女性例
【症例9】 非典型的な画像所見がみられた50歳男性例
【症例10】 当初は脊髄小脳変性症と診断され,左右差のある上肢のジストニー肢位がみられた72歳男性例
皮質下性認知症
PSPの臨床病理学的検討について
PSPと小脳症状
【症例11】 前頭側頭葉の進行性萎縮がみられた67歳男性例
【症例12】 人工硬膜使用歴のある67歳男性例
【症例13】 前方型・後方型の区別が困難な認知症症状がみられた54歳女性例
【症例14】 発症早期に書字障害がみられた運動ニューロン疾患の75歳女性例
【症例15】 1年で認知機能が急速に悪化した筋萎縮性側索硬化症の78歳女性例
【症例16】 進行性失語の臨床像を示した72歳男性例
CBDの診断
病理学的にCBDと診断された症例の臨床経過
CBDの臨床症状
少し長いあとがきに代えて
臨床診断と病理診断
神経病理とのかかわり
認知症関連疾患の診断
大脳の症候学
神経画像など
神経病理の進歩
今後の展望
索引