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≪神経心理学コレクション≫
ジャクソンの神経心理学
筆頭著者 山鳥 重 (著)
その他の著者等 山鳥 重 シリーズ編集/河村 満 シリーズ編集/池田 学 シリーズ編集
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-61977-6
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 224
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-01977-4
印刷版発行年月 2014年5月
書籍・雑誌概要
「ジャクソンてんかん」などにその名を残し、英国では神経学の父とされるジョン・ヒューリングス・ジャクソン。中枢神経の“進化”と“解体”をキーワードに神経症候の表れかたを分析するという独特な彼の視点は、机上の空論ではなく臨床医としての確かな経験に立脚したものだった。没後百年後も色褪せることなく、現代の臨床家にとっても示唆に富むであろうジャクソンの思考を、本邦を代表する神経心理学者がひも解く。
目次
はじめに
第1章 神経の働きと心の働きの関係
第1節 神経・心理共存の原則
第2節 Spencerの影響
第3節 心理学と形態学・解剖学・生理学の違い
第4節 心理用語と神経用語の使い分け
第5節 Jackson以後の共存論
第2章 中枢神経系の進化論
第1節 神経系の進化
第2節 進化の実際-運動過程
第3節 進化の実際-感覚過程
第4節 最高位中枢の構造
第5節 最高位中枢における神経過程の局在
第6節 大脳二重表現の原則
第7節 後世への影響
第3章 中枢神経系の解体論
第1節 Spencerの影響
第2節 中枢神経系の解体の原理
第3節 最高位中枢の解体の原理
第4節 局所性解体と均一性解体
第5節 解体の諸条件とその症候発現への影響
第6節 解体される機能と残存機能の力動関係
第7節 後世への影響
第4章 陰性症候と陽性症候
第1節 神経疾患の症候は二重
第2節 陰性・陽性要素それぞれの2側面
第3節 解体状態に陥った病者の2側面
第4節 陰性・陽性症候論前史
第5節 後世への影響
第5章 意識
第1節 意識とは何か
第2節 主体意識
第3節 客体意識
第4節 主体意識と客体意識の関係
第5節 自己意識
第6節 後世への影響
第6章 言語とその異常
第1節 言語関連のJackson用語入門
第2節 言語障害の3段階
第3節 陳述障害にみられる症候
第4節 陳述喪失の大脳基盤
第5節 JacksonとBroca
第6節 Jacksonの陳述障害以外の言語障害への言及
第7節 シンボル(象徴)論
第8節 後世への影響
第7章 知覚とその異常
第1節 知覚・観念・心像
第2節 レンガを見る
第3節 レンガに触る
第4節 失知覚
第5節 後世への影響
第8章 行為とその異常
第1節 運動とアクション
第2節 パントマイム(身振り表現)
第3節 意図性行為障害の諸相
第4節 後世への影響
第9章 てんかん症候論
第1節 Jacksonによるてんかんの定義
第2節 てんかん発症のメカニズム
第3節 てんかん性陽性心理症候の発症メカニズム
第4節 Jacksonの切り出したてんかん性複雑心理症候
第5節 後世への影響
第10章 失正気論
第1節 Jacksonの考える失正気
第2節 最高位神経中枢内の階層構造
第3節 失正気の4要因
第4節 後世への影響
おわりに
索引