助産雑誌 71巻7号 (2017年7月)

特集 妊産婦の筋・骨格を理解して助産ケアへ活かす!

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妊娠することにより,女性の身体には変化が起こります。

意外と多い転倒や,腰痛・むくみといったマイナートラブルはなぜ起こるのか,いまいちど身体の構造を意識しながら,予防や対策を考えます。

また,妊娠期の「体幹の安定」を意識した身体づくりが,スムーズな分娩につながることも紹介します。

今回は理学療法分野の専門家に,根拠がより明確になる情報を提供いただきました。

筋・骨格を意識した身体の構造を理解することが,女性の身体の変化に応じた効果的な産前・産後の支援につながります。

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65歳以上の高齢者の転倒と同じぐらい,妊娠末期の妊婦の転倒件数は多いそうです。では,なぜ妊婦の転倒が多いのか。単にお腹が大きくなったから,というのではなく,筋骨格と身体重心の変化から対策を考えて,転倒防止のアドバイスに活用できればと思います。

妊娠中の浮腫・腰痛の軽減 武田 要
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妊娠中のマイナートラブルは数々ありますが,ここでは浮腫と腰痛に焦点をしぼり,メカニズムから対応策までを解説します。特に,妊娠時と非妊娠時にかかわらず多くの人が悩んでいる腰痛の対策は,骨盤から来る痛みと姿勢から来る痛みとに分けて考えます。

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助産院もりあねでは,産婦が自身の「産む力」を発揮したスムーズな分娩を迎えられるように,妊娠期から「体幹が安定することを目的とした身体へのアプローチ」を行なっています。正しい姿勢と呼吸法により体幹が安定するようかかわることは,産婦が主体的に分娩に臨むことにもつながります。

産後の腰痛とアプローチ 山崎 愛美
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産後のマイナートラブルの1つ,腰痛について,理学療法の視点から解説していただきました。骨盤輪の閉鎖力,体幹の機能低下,産後の不良姿勢という3つのポイントと,それぞれへのアプローチ方法を具体的にお示しいただきます。

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本来,安楽な姿勢で授乳をしていると,母親は眠くなってくるといいます。授乳で体のあちらこちらが痛くなったり,母乳育児が苦痛で楽しめない,という状況にはならないそうです。では,どこが間違っているのか,母親の姿勢,小物,環境などを見直してみましょう。

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習慣的な不良姿勢に妊娠・出産の影響が加わることで,運動器に関するトラブルが起こりがちです。本稿では特に,帝王切開による筋力低下とそれにより腱鞘炎が惹起されるメカニズムを解説していただきました。妊娠初期から妊産婦にかかわる助産師には,トラブル予防に寄与することが求められます。

連載 私たちの仕事場・18

あんずクリニック産婦人科
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 「お産を通して人々に喜びを与える」ことを理念として,今年で創業6年になる「あんずクリニック産婦人科」(以下,当クリニック)は,静岡県磐田市で唯一の有床産科クリニックとして地域の産科医療の一翼を担っています。

 当クリニックがある磐田市は,人口17万人程度の地方都市で静岡県西部にあり,西隣には天竜川をはさんで人口80万人の浜松市があります。磐田市は農業に従事する方も多い一方で,ヤマハ,スズキといった楽器や車などの製造業に従事する人も多く,職住の近接した住みやすい街です。当クリニックの近隣にはサッカー(ジュビロ磐田)とラグビー(ヤマハ発動機ジュビロ)チームの練習場があり,普段は静かな,周囲を樹木で覆われた緑の多い地域で,レンガ色のクリニックの建物の外観が緑のなかに映えています。

連載 宝物,教えてください・18

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 私の宝物は,ともに助産活動を推進してきた仲間たちです。一緒に仕事をした日本看護協会助産師職能の仲間,東邦大学で助産師教育に携わった仲間,日本母子看護学会,日本性感染症学会,日本思春期学会など学術活動をともにした仲間,助産診断や助産師国家試験直前セミナーをつくり上げた仲間,性の健康医学財団で出会った仲間など,助産師として一緒に仕事を成し遂げてきた,たくさんの仲間たちがいます。そして,これらの活動を支えてくださった医師たちも,かけがえのない存在です。

 そしてもう1つの宝物は,妊娠期にかかわったお母さんたちからいただく出産報告。「先生の言葉があったから,つらい陣痛も乗り越えることができました」「先生の言葉通り,出産は気持ちのよい体験でした」などの言葉は,助産師冥利に尽きるものです。また,「お母さんもこうやって私を産んでくれたのね」という娘からの言葉,「私のお産の時も先生に立ち会ってほしい!」という助産学生からの言葉。これらの言葉を聞くたびに,助産師でよかったとしみじみ思うこの頃です。

連載 助産師スピリットを育てよう! 矢島助産院の実習調整会 助産院実習における学校との協働・4

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 今回は,ワールドカフェ後編です。前回は矢島助産院(以下,当助産院)で行なっている,教育と臨床をつなぐ実習調整会でのワールドカフェ方式の話し合いの様子をお伝えしました。

 「学生の学びの質を高めるために,今私たちができることは何か?」の問いに対して,まずは「学びの質」について考えていきました。

連載 ワタナベダイチ式! 両親学級のつくり方・13

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はじめに

 早速質問です。

 あなたの産院の両親学級で,「事後アンケート」を実施して,効果測定をするように上司から言われました。どんなアンケート項目がいいでしょうか。ただし,満足度が高いように見せかけるのが目的ではなく,アンケートをもとにプログラムを改善していくためのものとして考えてみましょう。

 産院での両親学級ではあまり馴染みがないかもしれませんが,自治体(公民館や男女共同参画センターなど)やNPO団体が主催する講座では,多くの場合に「事後アンケート」が実施されます。何に使うのかというと,自治体やNPO団体は,公の予算で講座を開催していることが多いので,受講者の満足度や講座の成果を事業実施主体に報告しないといけないんです。

 このアンケート,産院で実施しても勉強になる部分がたくさんあります。今回はまず,アンケートを実施することについて考えてみましょう。

連載 未来の助産師を育てています わたしたちの教育現場・28

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歴史と豊かな自然環境のなかで

 愛知県三河地域は,南は遠州灘から三河湾,伊勢湾へとつながる中京工業地帯の一端をなし,北は南アルプスを望む山間地帯です。学校法人穂の香学園 穂の香看護専門学校(以下,本校)は,三河地域のなかでとりわけ面積の広い新城市の南端に位置し,近隣には長篠城跡,長篠の古戦場などがあり,春夏秋冬,季節を感じられる自然豊かな地にあります。

 アクセスは,JR飯田線の沿線で,新東名高速道路新城インターチェンジから約1分で校門をくぐります。

連載 りれー随筆・390

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助産師は忙しい。なのに,お願いされると深く考えずについ引き受けてしまう。この性格が災いして私はどんどん忙しくなった。沖縄のクリニックでフルタイムの勤務と半端なく多い時間外労働をこなし,助産実習を受け入れ,時折沖縄や北海道の大学で講義や演習を担当し,地域のマタニティ教室や中学校の性教育に出かけ,東京での会議に参加し,プライベートの旅行も楽しんだ。

 しかし,長くは続かなかった。明らかにキャパオーバーで息切れしてしまい,「50歳までにセミリタイア」を口にするようになってきた。

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講座開催に至る経緯

 2012(平成24)年,神奈川県助産師会(会員524名,助産所部会・勤務部会・保健指導部会・教務部会の4部会で構成)は一般社団法人から公益社団法人に変わり,公益性のある活動として,出前講座を実施する委員会が発足した。当初はブライダル業界へのアプローチとして「ブライダルマタニティセミナー」と題して講座を開催していた。それは,結婚を控えたカップルを対象に,健康なからだづくりや妊娠・出産・育児についての正しい知識や情報を提供し,幸せな家庭を築いてもらうことを目的としたものだった。

 次第にこの講座の内容は,男女を問わずもっと早い時期からの対象にも必要であろうと考えるようになり,2014(平成26)年度からは委員会名を「女性のための健康講座」と改め,対象を広げて必要なプログラムを構成して講座を開催することとなった。

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ピーター・ウォーカー氏の活動

 私がピーター・ウォーカー氏に初めて会い,一緒に仕事をさせていただいたのは1998年に遡ります。毎年1回,彼の在住地である英国で行なわれるベビーマッサージインストラクター資格取得セミナーに,通訳として随行していました。

 何度か訪れるうちに,セミナー終了後1週間ほど彼の自宅に滞在させてもらいながら,彼が行なう個人セッションに同行する機会を得ていました。私自身,助産師という資格のなかで,自分の興味がどんどん赤ちゃんの発達に惹かれていくのがわかっていましたので,この特別な機会を得ることができたのは非常に貴重な体験でした。

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助産雑誌
71巻7号 (2017年7月)
電子版ISSN:1882-1421 印刷版ISSN:1347-8168 医学書院

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