精神看護 4巻2号 (2001年3月)

特集 「お金」にまつわる,いろいろ

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 これからの時代の看護職は

一労働力として自分の責任を果たすだけでなく

1時代の流れと精神病院

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 これからの精神科の看護職は,診療報酬の誘導している方向や時代の流れに敏感になっていく必要がある。これまで自分の給与がどこから出ているのか,病院のなかのお金の流れなどにまったく関心がなかった人でも,読んだら“超わかってしまう”診療報酬の見方。

2「小遣い金管理料」をめぐって

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 みなさんの病院では,患者さんから「小遣い金管理料」をいただいていますか?小遣い金を管理するために払う労力は多大です。でも,現状では病院ことに考え方や金額に大きな違いがありまず。

 いくらなら妥当なのか?徴収する根拠は?公立病院では徴収できないって本当?監査のたびに違法のごとく指導されるんだが…などなど,「小遣い金管理料」をどのように考えればよいのか,現場ではいまひとつすっきりしません。

そこで今回,まずは実態を調査するため,全国61か所の精神病院にご協力いただき,「小遣い管理料」「金額の算出根

「小遣い金管理料」にまつわるQ&A
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 アンケートでみなさんから寄せられた「小遣い金管理科」にまつわる疑問について,厚生労働省・障害保健福祉部企画課の重藤和弘課長補佐にご意見をうかがいました。

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 数かずの病院で組織の「世直し人」として働いたことのある人物に,自身の経験を語ってもらいました。精神病院ではなぜ金銭にかかわる不正事件が数多く起こるのか,繰り返さないためにそこから学べることは何なのか。語りの中に教訓を探します。

特別企画 “プライバシー”に切り込む!

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プライバシーに切り込む!

援助とプライバシーの微妙な関係

プライバシーを守ることは看護者の義務である―

この言葉は金科玉条のごとく看護者に叩き込まれている

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 「プライバシーだから」というセリフは「~だから情報は与えられない」といった,「~できない」ことの理由として使われることが多い。それを言われると人は抵抗不可能に陥ってしまう。しかし,情報を遮断し,援助をストップさせるほどの威力のある「プライバシー不可侵の教え」っていったいなんなのだろうか。

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 プライバシーを守ることは看護者の義務である―。この言葉は金科玉条のごとく看護者に叩き込まれている。だけど臨床の現場にはそれに抵触せずにはいられないような場面がたくさんある。相手が隠したくないと言ったらどうするのか。看護者が共有した情報が当事者にとっては秘密だったときは。意図せずにプライバシーを聞かされてしまったときは…。

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 最近,相次いで「専門家とは何か」を考えさせられるエピソードに遭遇した。その中の一つに,とある精神保健分野の研究発表の場で会場に配布された追加資料が,座長の判断により回収されるということがあった。発表の内容は,当事者や一緒に活動を担っている関係者へのインタビューの中から当該地域の精神保健活動を支える固有の視点を明らかにするという地道なフィールドワークによるものであった。調査内容は,既に実名でインタビューに協力した当事者の体験と共に報告書の形で公にされており,本人にとっても自分

連載 末安民生の赤丸急上昇!私はこれに注目している。2

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 “「働く人にとって」のよい病院”基準を探したい 前回,「乞うご期待!」とした,医療法(病院のルール)改正に伴う協議は,2001年の厚生労働省の誕生になんとか間に合って終了した。すでにご承知の方もあると思うが,精神科病床の看護者数は6:1から4:1を基準とすることに変更された。

 この結果を聞いて,「自分の病院ではまだ6:1を確保するだけで精一杯なのにいったいなにを考えているのかしら」,という方もいれば,「私の県ではすでに精神病院も4:1が当然のこと。一般の病院と同じように患者に来て

連載 ラインナウからの手紙4

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 伊藤賀永から 武井麻子さまへ 前回の手紙で,スイスの精神科医療を例にとって,どの国もその国なりに他と違ったところがあるという話を書きました。今日はちょっと矛盾しているように聞こえるかもしれませんが,その反面,思いも寄らないところで共通なものがあるという話を書きたいと思います。具体的には日本人を日本人たらしめているところの(?)いわゆる“「甘え」の文化”が,果たして本当に世間で言われているように,日本人だけに特有なものかということです。

 まずは私の体験から始めたいと思います。私はス

連載 職場のエロス・2

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 どうしても忘れられない笑顔があります。20年は経ったでしょうか。ある男の底抜けの笑顔です。彼への診断は精神分裂病。40歳を過ぎたあたりで,数え切れない入院歴がありました。何度も社会に出ては,へし折れるようにして病院に戻っていました。

 普段は物静かで考えにふけっている様子で,看護に困るといったことはなかったのです。彼は若いころから仏教を独学しており,畳部屋の片隅で正座している姿はちょっと奇妙な品格がありました。髪は薄く,濃い眉毛がギザギザに撥ねていましたので達磨大師のようだと噂されて

連載 新人看護婦名瀬加奈なぜかなの素朴な疑問2

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 「何時間に1本」というふうにたばこを吸う本数が決められている患者さんが多くいます。看護婦は時間になったらたばこを渡しに行くので忙しくて大変です。

  あるとき気づいたのですが,私の病棟では,患者さんが特に欲しくないときにも,「時間が来たから渡す」になってしまっているような気がします。あれではかえって本数が増えてしまっているような心配も。

  また,5分待てない患者さんとの「渡せ」「5分待て」の攻防もよく見られ,5分待たせる根拠があるのかとても疑問です。

 ライターの所持も,ナースステーションで

連載 精神看護ボストン・レポート⑬

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 機械的拘束なし 現在のイギリスではアメリカや日本と違って機械的な拘束はほとんどしません,患者が暴れ始めるとスタッフは身体的に拘束をし自然に治まるのを待つか,治まらないと判断したときは,場合によっては化学的拘束を医師の指示で行ないます。そして普通は患者が鎮静するまで隔離するか,病棟の静かな所でスタッフ自身による身体的拘束を,必要であれば30分間でも1時間でも行なうとのことです。

 病院のガードマンも拘束の訓練をしているアメリカと違って,普通イギリスで拘束に関与するのは看護スタッフだけ

連載 ケアフルな一冊『こころの生態系』

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 ノストラダムスの予言は当たらなかったけれど,今の日本,とても暮らしにくい。環境汚染,地球温暖化などという世界規模での問題は別格として,今日明日の生活に困るというほどではないにしても,上向きとかいう専門家の発表をとても信じる気にはならない経済状態,高い失業率と平均寿命にまで影響を及ぼすほどに多発している中高年者の自殺,相次ぐ少年たちの犯罪など,これからの日本の行く末を危惧せざるを得ない。けれども,それでは一体私はこの現状に何ができるのかと考えると,それはあまりにも漠然としていてとらえ

連載 宮子あずさのサイキア=トリップ・20

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 我が暮らしの電脳化 この数年、私の暮らしは電脳化が進み、パソコンなしに成り立たなくなっています。連載を始めた二年前と比べても、マシンは数・質ともに増強され、仕事部屋は要塞化しています。私と夫それぞれのラインナップは以下の通り。なお、()内はOSを示します。

 私専用デスクトップ機:MacintoshG3(Mac),COMPAQ PRESARIO(Windows)

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 第三者評価機構による病院機能評価受審が決まって,もう大変。準備にむけてエンジンがかかりはじめた時期,そしてラストスパートまでの涙の悪戦苦闘をつづる貴重な体験談。「あたふた・あぜん・ぼうぜん」が,「やるもんだ・捨てたもんじゃない」に変わるまでには一体どんなドラマがあったのか。

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 スイス・ラインナウ病院でファンタジーセラピーを体験した人たちが,自らの体験と心の変化をレポートする。「幻覚妄想状態にある患者さんであっても,積極的に“ファンタジー”という幻想に働きかけることで,現実に触れていくことができる」というこの療法は,急性期治療の考え方を根底から覆すパワーをもっている。

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 スイス研修でもっとも印象に深かったのは,ラインナウ精神病院で受けたファンタジーセラピーです。今回,私達がうけたセラピーのテーマは,「鏡」でした。

  初日は,鏡になるという体験でした。セラピストの左隣にいた私は,まずセラピストの鏡になりました。対称的なポーズをとります。私の右隣の人が私の鏡になりポーズをとります。また隣の人が鏡になり…そうして,見えない鏡が次々と映していきました。セラピストが少しでも手を動かすと,全員の手が同じように動き,まるで万華鏡を見ているような感じがしました。

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 病院に日本語を使用しない外国人が入院してきたとき,どのように対応していますか? その場しのぎの対応を脱し,本格的に「通駅・文化ファシリテーター」を導入した病院の試みを紹介する。

基本情報

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精神看護
4巻2号 (2001年3月)
電子版ISSN:1347-8370 印刷版ISSN:1343-2761 医学書院

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