精神看護 23巻3号 (2020年5月)

特集 教えて先輩! 看護って何? 現場のどうしよう、困ったを解消する看護理論—【退院に至る道】編

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これまでの話

 40年近く長期入院中の若寺さん。担当になった私(新人看護師の鮎川桜子)は、生活がほとんど自立している若寺さんとどうかかわっていいのかわからず、とまどっていました。先輩の助言を受けながら少しずつ話ができるようになってきた私でしたが、ある時若寺さんから入院に至る経緯を聞いてその内容に圧倒されてしまい、「自分みたいな新人が何かをしてあげることなんてできない。つらいだけの退院に意味はない。若寺さんはこのまま入院していたほうが幸せなのでは?」と先輩看護師(高樹玲奈)に泣きながら相談しました。それを聞いた先輩は、私の涙に理解を示しつつも、“意味がある・意味がない”“幸せ・不幸せ”を他人が決めてはいけない、と諭してくれたのでした。

 自分の観点に決めつけがあったことに気づいた私は、方法はまだわからないけれど、これからも若寺さんとかかわっていこうと思ったのでした。

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若寺さんと私は相変わらずの日常を送っていました

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では若寺さんの退院先についてみんなでアイデアを出し合いましょう

連載 斎藤環氏による読書会『開かれた対話と未来』 専門職はオープンダイアローグにどうかかわったらよいか・1【新連載】

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2019年10月6日、医学書院にて、『開かれた対話と未来』をめぐる読書会「専門職はオープンダイアローグにどうかかわったらよいか」が開催されました。

読書会とはいえ、当日は、グループでリフレクティングを体験したり、即興でオープンダイアローグを行うなど、課題図書にふさわしいアクティブなイベントとなりました。

連載 大牟田市がインスパイアする[ケア×暮らし×人間]・1【新連載】

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 わくわく人生サロンは、65歳以上の人々が集う地域のサロンだ。そう聞いて、どんな催しをイメージするだろう。予防体操や健康セミナー、リクリエーションや終活……? わくわく人生サロンは、そのどれにも属していない。にもかかわらず(それゆえに?)、集った40名近くの人々のなかで「何か」が起きている。今まで地域のなかではあまり見られなかった「何か」だと思う。では、「何か」とは何か。言葉にするのは難しそうだが、考えてみたい。

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 マクドナルドのCMである。「安定」ならホットアップルパイ(120円)。「冒険」ならストロベリーパイ(120円)。真木よう子と伊藤沙莉がドナルドのとなりでどちらにしようかと迷っている。ちなみに先日アテンドした全盲の知人は、ちょっと考えてストロベリーパイを選んでいた。

 なぜ春の大人は迷いがちなのか? たぶん、春は体調が不安定だからではないかな。

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今回は精神科訪問看護ステーション和来(愛知県知多郡)にて、利用者さんやスタッフと一緒に農業をしました。

和来の所長・佐崎航大と、畑の管理者で、現在和来と共に農業事業を展開している玉村大介さんに、「農業と精神科看護」についての思いを綴っていただきました。

連載 うんこあるある・7

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自己摘便も困る

 突然、スタッフの叫び声が聞こえました。緊急事態!? 何があった!と、私も他のスタッフも声のするほうへ急いで向かいました。すると……トイレの入口で、半ケツの患者さんと、その手首をつかんでいるスタッフがいるではありませんか。そして患者さんの手をよ〜く見ると……その指先、爪先にはうんこが……(゚Д゚)。そして患者さんのケツ(あえてケツと書かせていただきますが)には、出かかっているうんこが……。

 その患者さんは統合失調症でした。集中力があまりなく、排便があってもスタッフに知らせることはありません(できない?)。そして「1日のうちに排便があったか? 回数は?」という質問にも答えない(覚えていない?)ので、スタッフは排便パターンを把握するのにひと苦労していました。観察をしているスタッフは、BS1〜2(硬便)のために排泄しにくそうだ、というところまでは把握できていたのですが、そんな折、ついに産みの苦しみからか、患者さんは自己摘便をしてしまったのです。

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病院と地域とのパイプ役として

 私が外来に異動したのは2012年4月。それまでのキャリア12年は病棟勤務のみ。当時の看護部長から外来異動を命ぜられた時、即座には返答ができなかった。

 なぜなら自身が持つ外来のイメージは、「夜勤ができない看護師の部署」だったからだ。しかし前部長との面談を重ねるなかで、「これから外来の時代が来ると私は信じている。その時代をあんたが作ってみんかえ?」という殺し文句に心動かされ、外来主任を引き受けることにした。

連載 精神科に入職して初めて働く時に、やったほうがいいこと、やらないほうがいいこと・7

私が患者さんから学んだ「精神科仕事術」

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■スタッフ同士の関係性で大切なこと

▷ 組織やスタッフの悪口は言わない・聞かない

 「あの病棟は……」とか「あのスタッフは……」といった悪口を言う時ってどんな時でしょうか。ナイチンゲールは、「嫉妬する人間はむしろ自分を傷つけている」という言葉を残していますが、組織やスタッフの悪口を言うことは、そこで働いている自分自身も否定していることになります。

 また悪口は、それを伝えた相手のモチベーションも下げ、仕事に悪影響を与えます。組織や他人のことを悪く思うエネルギーを、自分がそこで何ができるか、どう貢献できるかを考え、行動できるエネルギーに変えられるとよいと思います。それができれば悪口を言う必要はありませんし、悪口を聞くこともなくなると思います。

連載 木田っちの、こんな所に行ってみたっち。・2

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1.オーストラリアで4日間の研修の旅

 私は大学の学科の制度を利用して、2019年9月11日〜14日、1人でオーストラリアへ向かった。性暴力や児童虐待などのトラウマをかかえた方々へのケアについて学ぶためである。4日間の研修の概要を表1に示す。

連載 患者さんが「怒った」事例をアセスメントして今日からの精神科看護に活かしたい・5

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患者ミーティングでの出来事

 Aさんは40代の女性。パーソナリティ障害の診断を受けていました。入院となった背景には人間関係のトラブルなどもあり、なかなか退院の見通しがつかずに数か月が経っていました。医療者に対して無茶な要求をしてきたり、要求が通らないと癇癪を起こしたりして、年齢のわりに考え方や行動が幼く、実のところ何かと厄介な患者さんという印象でした。

 この病棟では、定期的に患者ミーティングを行っています。患者さんからの要望などを聞く、あるいは患者さんの入院生活の困り事を一緒に考えるという取り組みです。現状は、患者さんの中での病院に対する不満や改善の要望を出す場という感じで、患者さんにとっては、「ご意見箱」に書くほどでもないことも手軽に話せる場として受け取られていたかもしれません。少しずつ定期的に開催されるミーティングが定着しつつある頃でした。

連載

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精神科看護師であり、グラビアモデルでもある

 はじめまして、榛名ゆきのと申します。精神科病棟で看護師として勤務しながら、グラビアモデルや被写体になるという活動をしています。

 精神科領域の仕事に興味を持ち、看護師になって8年が経ちました。精神科に惹かれたのは、高校時代の友人が精神科へ通院・入院したことがきっかけです。友人がかかえる孤独や虚無や両価性に触れ、私は彼女のようには行動には移せないなと感じながらも、その姿に自分を見たような不思議な感覚があったことを、今でも覚えています。

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目次

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2020年度診療報酬改定では、「精神科訪問看護基本療養費」算定に「GAF尺度」による評価記載が必要に

 2020年度の診療報酬改定により、2020年4月1日から、精神科訪問看護基本療法費を算定するには、「訪問看護記録書」「訪問看護報告書」「訪問看護療養費明細書」へ、GAF尺度による判定値を記載することが必要となりました。

 この改定に関しては、日本精神科看護協会からも4月13日〜5月1日にかけて有料のオンデマンドセミナーを行い、情報提供がありました。

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次号予告・編集後記

基本情報

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精神看護
23巻3号 (2020年5月)
電子版ISSN:1347-8370 印刷版ISSN:1343-2761 医学書院

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