連載 うんこあるある・7
精神科の現場で遭遇したアンビリーバボーな話。
塩月 玲奈
1
1医療法人静和会中山病院看護部
pp.258-259
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200749
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自己摘便も困る
突然、スタッフの叫び声が聞こえました。緊急事態!? 何があった!と、私も他のスタッフも声のするほうへ急いで向かいました。すると……トイレの入口で、半ケツの患者さんと、その手首をつかんでいるスタッフがいるではありませんか。そして患者さんの手をよ〜く見ると……その指先、爪先にはうんこが……(゚Д゚)。そして患者さんのケツ(あえてケツと書かせていただきますが)には、出かかっているうんこが……。
その患者さんは統合失調症でした。集中力があまりなく、排便があってもスタッフに知らせることはありません(できない?)。そして「1日のうちに排便があったか? 回数は?」という質問にも答えない(覚えていない?)ので、スタッフは排便パターンを把握するのにひと苦労していました。観察をしているスタッフは、BS1〜2(硬便)のために排泄しにくそうだ、というところまでは把握できていたのですが、そんな折、ついに産みの苦しみからか、患者さんは自己摘便をしてしまったのです。
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