目的:新生児・乳児健診における発育性股関節形成不全(DDH)と筋性斜頚の診断率・正診率について検討した.
対象と方法:2006〜2016年に当院で出生し新生児・乳児健診を受診した5,913例を対象とした.
結果:新生児健診において股関節陽性所見15例,乳児健診59例であった.新生児健診では頚部腫瘤を指摘された症例はなかったが,乳児健診では4例であった.
結語:新生児健診に比べ乳児健診ではDDH,筋性斜頚検出の感度が上昇していた.筋性斜頚の発生率は経腟分娩に比べ帝王切開で低下しており,出産時の胸鎖乳突筋の損傷回避が影響している可能性が考えられた.