--------------------
あとがき
松山 幸弘
pp.334
発行日 2019年3月25日
Published Date 2019/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201323
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
あとがき
今回の誌上シンポジウムではサルコペニアを取り上げている.サルコペニアはRosenbergによって提唱された概念で「加齢に伴う筋量の減少」を意味しているようである.筋量の問題だけでなく,筋力と身体機能,特に歩行速度が関与している.サルコペニアの定義では歩行速度が0.8m/sで,握力が男性26kg,女性18kg以下で,さらに筋量が男性7kg/m2,女性5.7kg/m2未満であるとサルコペニアと診断される.客観的なデータで示され,また診断しやすい.われわれ整形外科医は骨量,骨密度の評価,そしてその治療を行ってきたが,筋力の評価,筋量の評価,そして身体機能の総合評価をしっかり行ってきたのだろうか?
また筋量の増加や筋力増強,そして身体機能を増加させる治療を科学的に評価し,治療介入を行ってきたのか,いささか不安だ.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.