胃と腸 11巻1号 (1976年1月)

今月の主題 早期胃癌肉眼分類の再検討

主題

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 早期胃癌肉眼分類が発足したのが1962年だから,今年は14年目を迎えることになる.この間に於て,この分類が果してきた役割は極めて大きかったことは,今さら強調する必要もないであろう.特に,診断の領域に於てはこの分類を使うことによって,意見の交換がいかに容易になったことか,いうなれば,討論のための「言葉」にすら定着しつつある.

 しかしながら,ふりかえって考えてみると,分類というものには常につきまとう宿命であるとはいうものの,分類の各々についての理解と解釈に多少の違いがあるために,同じ病変についても,研究者によっては違う分類を使っている場合がないわけではないであろう.

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 巻頭の市川論文でも述べられているように小誌編集委員14名が,肉眼分類の問題点を明らかにする一つの手段として国立がんセンターの早期胃癌100例(連続番号)を読影分類した.方法は1例ずつ切除標本の全体像と部分拡大像をスライドで投影し,早期胃癌の病変部を指示した上で分類した.その中でもとくに分類のバラツキがはなはだしかった症例を提示し,その問題点を指摘したい.

〔第1例〕

患 者:59歳 男

 胃角部,小彎を中心として前後壁にまたがる線状潰瘍があり,その中央には深い粘膜欠損(開放性潰瘍)があり,前後壁の部では瘢痕化している.この部の線状潰瘍に集中する粘膜ひだを注意してみると前壁およびそれより連続して小彎側に明らかな浅い粘膜陥凹(Ⅱc)の所見がみられる.しかし他の部の粘膜ひだには異常はみられない.中心の粘膜欠損はその陥凹がかなり目立っておりⅢの所見であり,肉眼的にはⅢ+Ⅱc(片側性)と診断される.この例の14名の委員による集計ではⅢ+Ⅱcとしたものが大部分で71.4%であるが,Ⅱc+Ⅲとしたものが28.5%であった.中心の陥凹をⅢと見なした点には異論はないが,Ⅲ+Ⅱcとするか,Ⅱc+Ⅲとするかについては,Ⅲの部がより目立ち,Ⅱcの部がこれより小範囲のときにはⅢ+Ⅱcとするのが妥当であろう.開放性潰瘍の一側(または片側性)にのみ小範囲に存在する早期癌例は,Ⅲ+Ⅱcであろう.またⅢ+Ⅱcとするか,Ⅱc+Ⅲとするか迷うような例はⅢの占める範囲とⅡcのそれがほぼ等しい場合に生ずる問題である.これについて筆者らは,深かく目立つⅢの方を優先してⅢ+Ⅱcと分類している.この例をⅢ+Ⅱcとするにはあまり問題はなかろう.

論文紹介

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 早期胃癌の型分類の再検討に関しては,本号の座談会にとりあげられており,そのなかでこのようなテーマがとりあげられるに至ったいきさつの概略を述べた.また,巻頭の市川論文中にもこのいきさつが簡単に述べられている.

 もともと早期胃癌の概念は周知のように1962年,日本内視鏡学会でとりあげられ,その型分類の試案が出来てから,1963年胃癌研究会での討論を経て「胃癌取り扱い規約」のなかに収録されるに至っている.その後,UICC(国際癌連合)ですべての臓器の癌の分類に共通したTMN分類の提案がある等,胃癌並びに早期胃癌の命名ないし分類に関しては現在に至るまで国際的な討論が続いているのである.

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総論

 村上(司会)今日の座談会は「胃と腸」あるいは早期胃癌研究会としては,たいへん重要な意味を持つ座談会だと思います.もし今日の座談会が簡単にすめば分類法には問題が少ない.もし長くかかればいろんな問題を孕んでいるということがいえると思います.ぜひ簡単にすむように祈っています.

 しかし,他の面から考えますとこのように早期胃癌の肉眼型の分類法を,もう一度考え直すということは,これはなかなか勇気の要る仕事だと思います.実はこの問題を取り上げようという議論が出てから,これを実際にどのようにして取り上げるかが決まるまでに相当の時間がかかりました.

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 胃の蜂窩織炎は比較的まれな疾患であるが,その歴史は古い.Miller1)によるとすでにGalenusによりその記載があるとされているが,clinical entityとして報告されたのは1862年のCruveilhierの報告が初めである.欧米においてはSmith2)によると1971年までに398例の集計がなされている.そのうちでも慢性限局型はさらにまれで,わずかに23例の報告があるにすぎない.本邦においては1911年多田3)の報告に始まり,現在まで本症例を含め73例の報告がなされている.

 われわれは術前Borrmann Ⅳ型の進行癌と診断し組織学的検索により慢性限局型の蜂窩織炎であった症例を経験したので若干の文献的考察を報告する.

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 われわれは最近74歳男子の胃多発病変(1個の進行癌と3個の異型上皮病変)の1例を経験したので報告する.

症例

 患 者:N. T.,74歳,男

 主 訴:とくになし.

 家族歴:母が癌死?

 既往歴:17歳のとき腸チフス,40歳のとき肺炎,6年前から高血圧に罹患.

 現病歴:上記のごとく高血圧症にて本院内科に通院加療中,健康診断の意味で当科にて胃レ線検査をうけたところ以下にのべるような病変を指摘され手術の目的で入院した.食欲は良好で体重減少もなく便通は1日1行,規則的であった.

 現 症:体格中等度,栄養状態まず良好.眼瞼結膜に貧血なく眼球結膜に黄疸なし.舌苔なし.脈拍整で緊張良好,Virchow氏リンパ節を触れず,また胸,腹部にとくに異常を認めない.

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 胃における良性の上皮性粘膜下腫瘍は,①副膵(迷入膵),②粘膜下の上皮性囊胞性腫瘍の二種類からなっている.しかしながら発生頻度からすれば,ほとんど大多数は前者であり,後者に関する報告文献は世の東西を問わずきわめて稀少である.佐野1)の調査によると「本邦においては,神奈川成人病センターからの1例が報告されているだけである.また外国における症例報告でも次に記載する4症例にすぎない」ということである.

その内訳は下記の通りである.

 第1例 1947年 報告者 Scottによるdiffuse congenital cystic hyperplasia of stomach.

 第2例 1963年 報告者 Obermannのdiffuse heterotopic cystic malformation.

 第3例 1966年 報告者 Tchertkoffのdiffuse cystic malformation of stomach.

 第4例 1970年 報告者 Ignatiousのmultiple diffuse cystic disease of the stomach.

 最近,緊急入院した患者がX線胃バリウム検査所見で胃癌を疑って手術したところ,病理組織学的検査所見からはheterotopic cystic malformation of the stomachというきわめて珍らしい診断であったので報告する.

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 先天性総胆管拡張症は比較的まれな疾患であるが,本邦人にとくに多く,Alonso-Lej1)らの419例のうち約1/3が本邦例である.本症は小児の疾患として注目されてきたが,最近では診断法の発達により,成人例についても数多く報告されるようになった.従来は主として排泄性胆管胆囊造影法で診断されていたが,近年では十二指腸ファイバーによる逆行性胆道造影法による本症の症例報告が散見されるようになった.しかし逆行性胆道造影法による本症の文献的報告はいまだ少ない.本疾患の特殊性から,本法による手技上,上行性感染がとくに懸念されているが,本法は厳重な感染予防のもとでの観察を行なえば,術前診断として詳細に胆道の形態を把握することができる.最近本法実施によって拡張胆管を観察することができた3症例を経験したので,2,3の検討を加えて報告する.

症例

 〔症例1〕21歳 女性

 小学3年頃,心窩部痛が出現し,開業医を転々としたが原因不明のまま経過していた.1973年末頃からとう痛が増強し,嘔気と微熱が出没するため,某病院で総胆管拡張症の疑いで本学外科へ紹介入院・入院時,右季肋部下に圧痛を認めたが諸検査成績では表1のように,軽いトランスアミナーゼの上昇を認めた.十二指腸ファイバーを施行したところ,乳頭は半球状で腫大や発赤など炎症性所見は認めなかった.逆行性胆道造影では図1のように総胆管の著明な拡張を認めるが,肝内胆管や胆囊管は拡張は認められず,むしろ狭小であった.本例は胆囊,総胆管摘出術を行ない,胆管,空腸吻合術(Roux-Y)を施行した.図2は切除標本で,胆囊内に米粒大結石を2コ認め,コレステリン沈着によるStrawberry gallbladderの状態を呈していた.術後経過は良好で退院した.

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 小腸全域にリンパ装置が増殖する汎発性結節性リンパ濾胞増殖症は,無ガンマグロブリン血症を示すことで一応独立した疾患として認められる.また発症原因がいまだに明確ではないが,蛋白漏出性胃腸症の1つとして小腸のリンパ管拡張症も独立した症候群として認められているかと思われる.

 われわれはこの2つの疾患が併存し,高度の低蛋白血症を来たした症例をすでに発表したが5),この同一症例に,その後の検討で小腸の非特異性多発性潰瘍も併存していることが判明したので追加報告したいと思う.

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 膵臓癌の予後は近年における著しい診断技術面での進歩,外科治療面での進歩にもかかわらず,きわめて悲観的であり,いまだこの暗黒の大陸を早期癌として診断治療することは困難である.筆者らは分化の高い膵腺房細胞癌の1例に膵頭十二指腸切除を施行し,5年生存を得たのでここに報告する.著者らの渉猟しえた範囲では,本邦においての膵腺房細胞癌の5年生存例の報告は無く,欧米文献にもその長期生存例を見ない貴重なる症例と考えている.

症例

 症 例:K.M(♀)36歳

 家族歴:特記すべきものはない.

 既往歴:18歳 急性虫垂炎虫垂電切除.酒少量,煙草20本/日.

 現病歴:1969年1月初,右季肋部に鳩卵大の腫瘤に気づく.同年9月初,腫瘤全体の硬度は増し,同部位にとう痛が発現,近医を受診,胃X線検査にて異常を指摘された.同年10月4日当院外科受診.全経過を通じて,貧血,黄疸,体重減少は認められない.病悩期間10カ月.

 現 症:体格中等度.黄疽,貧血を認めず.右季肋部に11.0×9.0cmの境界鮮明なる硬い表面平滑の腫瘤を触知,可動性はない.肝腫脹,脾腫脹,腹水,脾動静脈血管雑音,Courvoisier's signはいずれも認められない.

 一般検査:ー般検査所見をTable 1に示す.血清アミラーゼ値の軽度上昇を認めたほか,特に異常を認めず,P. Sテストなど膵外分泌試験は施行していない.

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 典型的な肛門部病変を伴った肉芽腫性大腸炎(大腸クローン病)の1例を経験し,現在まで3年余に亘って臨床的,病理組織学的に経過を観察し得たので報告する.

症例

 患 者:25歳 女性 店員 独身

 主 訴:粘血便,貧血

 家族歴:特記することなし.

 既往歴:慢性便秘,高度の蝕歯,扁桃腺炎による発熱多し,虫垂炎の既往なし.

 現病歴:20歳頃より紙に着く程度の無痛性肛門出血あり,その頃から便秘がなくなり,1日2回位排便がみられるようになった.

 昭和46年1月頃から腹鳴,便意頻回,肛門より粘血性の分泌物をみるようになった.

 肛門の外縁に無痛性疣状凹凸を触れるようになったので,某外科を受診し痔核の診断を受けた.同年12月,粘血便の回数が増加すると共に,食欲不振,全身倦怠,顔面蒼白,心気亢進,眩暈,四肢の浮腫を訴えるようになった.続いて四肢に紫斑が現われ,頸部および前胸部に瘙痒感なき湿疹状皮膚変化を認めた.

 昭和47年1月,某病院に精査の目的で入院し,胃腸レ線検査正常,ツ反応陰性,胸腔内および関節腔内に滲出液ありといわれ,ロイマチス様疾患と診断され10日後に退院した.

 しかし間もなく,腹部膨満,下血が著明となったので腸疾患を疑って当院を訪れた.

 初診時理学的所見:昭和47年2月9日,初診時の所見は,体温38.5℃,脈拍112,口唇は蒼白,全身の浮腫を認め,高度の貧血を思わせた.下顎から前頸部にかけて淡褐色の色素沈着,また,肘関節および膝関節近くに径1cm前後の皮下出血斑を多数認めた.口腔粘膜,口唇には色素沈着および発疹を認めず.

 歯牙はきわめて不良で,ほとんど全歯が蝕歯で末治療の状態にあり,とくに両下顎臼歯は根部を残して消失していた.口蓋扁桃は中等度に肥大していたが,発赤白苔なし.

 胸部聴打診では,とくに湿性ラ音なし,濁音界の異常も認められず,胸膜炎を思わせる所見なし.腹部はやや鼓腸を認めるが,腹水を触知せず,右季肋部に肝辺縁二横指を触れる,圧痛なし.

 リンパ節は両ソケイ部に小指頭大の硬結を触れる以外は,とくに全身性のリンパ節腫張を認めず.

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 〔症例 2〕T. U.  75歳 女

 空気の少なめの前幽門庭部の前壁二重造影像では,胃角から幽門にかけて粗大顆粒状の粘膜像があり,一部はポリープ状に散在し,一部は粘膜ひだの上に蛇玉状の所見がみられたが,やや空気を追加したものでは図1のように粗大顆粒状の粘膜像の中に矢印の部位に一致して,ほぼ全周性に小隆起に囲まれた不整形の浅い陥凹がみられる.以上により疣状胃炎も考えたが,矢印の部位はⅡa+Ⅱc型の早期胃癌を否定できなかった.

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 Ⅱc+Ⅱa型早期胃癌は佐野らにより肉眼分類の基本型の1つとして提唱されている.この癌は消化性潰瘍を合併したⅡc型の癌がその辺縁でⅡa型の増殖を示したもので癌の2相性増殖パターン(陥凹と隆起)を有するものである.この型のⅡa部分は粘膜内の癌の増殖によるもので,粘膜下に浸潤増殖した場合の高まりとは本質的に異り,その臨床診断面に特異性があるので以下症例を提示する.

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 限局性腸炎は1932年Crohnら1)によってはじめて報告されたが,現在でもなお原因や病態の不明な疾患である.したがってその治療は対症療法が主になされており,そのうち難治性のものや合併症を併発した場合が手術適応となっている.しかし,外科治療の面では手術術式や再発などの問題がある.今回,著者らは教室で経験した限局性腸炎26例について臨床所見と手術成績を検討し,あわせて外科治療上の問題点を中心に老察を加えた.

自験例の検討

 1.限局性腸炎の頻度

 限局性腸炎などの腸の非特異性潰瘍の概念や分類などについては現在やや混乱がみられているが,教室における症例を疾患別に示すとTable 1のごとくである.すなわち,昭和36年4月より49年3月までに経験した腸の非特異性潰瘍86例のうちもっとも多いのは潰瘍性大腸炎50例であり,次いで限局性腸炎26例である.また特発性潰瘍10例については大腸の症例が2例のみで,残り8例は小腸のいわゆる非特異性多発性小腸潰瘍と称されるものである.また限局性腸炎の頻度についてみると同期間の入院患者総数9,613例の0.3%に相当した.

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欧文目次

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 千葉大学第1内科教室からは三輪清三教授時代より,とくにアルコール性肝障害,薬物性肝障害について本邦における先駆的な業績が熱心に発表されていたが,その一連の臨床研究の中心的役割を果していた伊藤進博士が肝障害一アルコール・薬物障害例とその病像一と題した好著を上梓された.

 本書の特徴は過去17年間に経験した約4,000例という豊富な肝生検例の中から,焦点をアルコール性肝障害,薬剤性肝障害に絞って代表的な症例を提示しながら病理レベルで得た情報を日常の臨床にどう生かすかを解説していることである.

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 Hemangiomatosis of the Skin and Gastrointestinal Tract: Report of a Case: Hagood, M. F., and Gathright, Jr., J. B. (Dis. Col. Rect. 18: 141, 1975)

 症例,34歳女性.1年にわたる1日4~8回の下痢と新鮮血混入とを主訴に来院.22歳時頭皮に小青色斑が出現,急速に拡大.最近同様の変化が顔面,背部に出現.家族に皮膚血管腫や消化管出血を来たした者なし.理学的には隆起した青色のゴム様病変が後頭部頭皮にあり.右腰部に無数の青色皮下病変が存在.直腸鏡にて歯状縁から12cm以上に多数の隆起した0.5~1cmのpolyp様病変あり.介在する粘膜は浮腫状で他は正常.皮膚と直腸病変の生検は細血管性血管腫を示した.血球数,凝血学的検査異常なし.上部消化管X線検査では多数のpolyp様陰影欠損を十二指腸と空腸上部に認めた.注腸X線では多数のpolyp様病変を直腸,S状結腸,下行結腸に認めた.内視鏡的には食道と胃は正常であり幽門より十二指腸にかけて血管腫からなる多数の粘膜下腫瘍を認めた.大腸でも同様の変化をX線と同部位に認めた.選択的動脈撮影は肝,十二指腸,空腸上部,下行結腸,S状結腸,直腸にわたる多発血管腫を証明した.消化管の広範侵襲と出血は少量であることから,外科切除は適応とされず,保存療法と対症療法とを施行.

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 この「大腸疾患アトラス」はそろそろ出版されそうな時期だと思っていたら,案の定出版されたといった感じである.著者名も長廻・竹本両氏とあり,私には,なるほど当然だろうと感じとられたし,またそう思われる読者も多いであろう.

 それほど長廻氏の仕事はユニークで,若さの力でグイグイと迫力をもってせまるのを幾度かの学会で,また講演会でみていたからである.序文にも記載されているように,Bauhin弁の観察は日本のみならず,外国の研究者にも等しく,内視鏡のもつ応用範囲の広さに改めて驚嘆させられたものである.

編集後記 村上 忠重
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 11巻1号.ほんとうに10年経った.前に発刊当時のいきさつは書いたことがあるので繰り返さないが,あの時には恐らくうまく行くだろうという夢があり,うまく行かなくても元々という安心があった.以来10年経てばと歯を喰いしばってがんばったが,同時にそこまで来れば大安心の境地に達せられるかと夢見てきた.ところが10年経ってみると,やはり大きな不安がつき纒っていることが分った.それではその不安を一つ此所で根底から掘り起してみようということになり,先ず手をつけたところが,本号の記事のごとくになった.

 この肉眼分類の再検討という問題はむしろそっとしておいた方が無難だという気持があった.しかし全編集委員で相談したところ,兎に角あいまいに流さないで徹底的に洗おうということになった.それが余りに徹底的であり過ぎた証拠は本号の座談会の内容で明らかなように,一回の座談会ではとうとう再合意に達することが出来なかったことである.がんセンターから連続100例の早期胃癌のスライドを出してもらって,各自が答案を書き,それをまとめたのち不一致の多い順にもう一回それを見直した.

基本情報

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胃と腸
11巻1号 (1976年1月)
電子版ISSN:1882-1219 印刷版ISSN:0536-2180 医学書院

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