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English
第5土曜特集 がん医療の最前線 臨床と研究の共創
がんの診断
エピゲノム研究の臨床応用
Clinical applications of epigenomic research
山田 晴美
1
,
江畑 貴大
1
,
牛島 俊和
1
Harumi YAMADA
1
,
Takahiro EBATA
1
,
Toshikazu USHIJIMA
1
1星薬科大学 先端生命科学研究所 エピゲノム創薬研究室
キーワード:
エピゲノム
,
DNAメチル化
,
ヒストン修飾
,
バイオマーカー
Keyword:
エピゲノム
,
DNAメチル化
,
ヒストン修飾
,
バイオマーカー
pp.741-746
発行日 2026年5月30日
Published Date 2026/5/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297090741
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- 参考文献 Reference
エピゲノムはDNA塩基配列の変化を伴わずに遺伝子発現を制御する機構であり,特にDNAメチル化異常は非可逆的で,がん抑制遺伝子の発現抑制などにより発がんに関与する.これらの異常はがん細胞だけでなく発がん前の正常に見える組織にも蓄積(未病)しており,未病の程度の測定が臨床的にも発がんリスク診断に有用である.血液や便中のDNAを用いたがん診断は臨床導入されているものもあり,脳腫瘍の分類や大腸がんの抗EGFR抗体薬の治療奏効性予測への応用も進んでいる.エピゲノム異常を標的とした治療薬も開発が進んでおり,DNAメチル化酵素(DNMT)阻害薬やヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬は,血液腫瘍で臨床導入済みである.現在はIDH1阻害薬,DOT1L阻害薬などが開発中で,EZH2阻害薬はひとたび承認されたものの二次発がんが問題となっている.固形腫瘍では従来治療との併用を検討する臨床試験も多数実施されている.今後は,さらなる診断精度向上や特異性を高めたエピジェネティック薬の開発が期待される.

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