特集 小児科医が知っておくべき エピジェネティクスの基本知識
1.エピジェネティクスとは
鏡 雅代
1
1国立成育医療研究センター分子内分泌研究部
キーワード:
エピジェネティクス
,
DNAメチル化
,
クロマチン
,
ヒストン修飾
,
ゲノムインプリンティング
Keyword:
エピジェネティクス
,
DNAメチル化
,
クロマチン
,
ヒストン修飾
,
ゲノムインプリンティング
pp.443-449
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002564
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エピジェネティクスはDNA塩基配列の違いによらない遺伝子発現制御機構であり,個体発生,分化の過程の遺伝子発現制御,組織における遺伝子発現調節で重要な役割を果たす.エピジェネティクス機構としてDNAメチル化,ヒストン修飾,クロマチン構造の形成とリモデリングがある.生殖細胞系列でのエピジェネティクス機構の異常として,エピジェネティクス関連因子の責任遺伝子変異による先天奇形症候群やインプリンティング異常症が挙げられる.近年,さまざまな手法によりDNAメチル化解析,ヒストン修飾解析などエピジェネティクス修飾が可視化できるようになってきた.今後のエピゲノム解析を用いた未診断症例の診断の進展が期待される.
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