Japanese
English
症例報告
先天鼻涙管閉塞を合併した22q11.2欠失症候群の1例
高木 健一
1,2
,
田邉 美香
1
,
秋山 雅人
1
,
藤井 裕也
1
,
園田 康平
1
1九州大学大学院医学研究院 眼科学分野
2高木眼科医院(佐賀県)
キーワード:
先天鼻涙管閉塞
,
22q11.2欠失症候群
,
染色体微小欠失症候群
,
congenital nasolacrimal duct obstruction
,
22q11.2 deletion syndrome
,
microdeletion syndrome
Keyword:
先天鼻涙管閉塞
,
22q11.2欠失症候群
,
染色体微小欠失症候群
,
congenital nasolacrimal duct obstruction
,
22q11.2 deletion syndrome
,
microdeletion syndrome
pp.731-734
発行日 2026年8月5日
Published Date 2026/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004761
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
22q11.2欠失症候群は,先天性心疾患,口蓋裂,発達遅滞,免疫不全,低カルシウム血症などを主徴とする染色体微小欠失症候群であり,眼科領域では網膜血管蛇行,斜視,弱視,後部胎生環などの合併が報告されている。一方で,涙道異常に関する報告は限られている。今回我々は,先天鼻涙管閉塞を合併した22q11.2欠失症候群の1例を経験したので報告する。症例は1歳9か月の男児。生下時より流涙を認め,改善しないため当院紹介受診となった。既往として右大動脈弓,低カルシウム血症,副甲状腺機能低下症,右腎無形成があり,遺伝学的検査により22q11.2欠失症候群と診断されていた。初診時,明らかな特徴的顔貌は認められなかった。眼位は正常で,両眼に後部胎生環がみられた。涙道通水検査では両側鼻涙管閉塞が疑われた。CTでは両側鼻涙管内に軟部陰影を認め,骨性閉塞や腫瘍性病変は認めなかった。全身麻酔下に眼底検査,涙道内視鏡検査および涙管チューブ挿入術を施行したところ,両側網膜血管蛇行,両側鼻涙管下部閉塞が認められた。術後再閉塞はみられず,症状は改善した。5歳時の再診では耳介低位,軽度眼瞼下垂が認められ,右視力(1.0),左視力(1.0)であった。先天鼻涙管閉塞に加えて顔面形態異常や全身合併症を認める場合には,本症候群を含む全身性疾患の可能性にも留意する必要がある。

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