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機器・薬剤紹介
95.リジュセアⓇミニ点眼液
五十嵐 多恵
1
1都立広尾病院眼科(東京都)/東京科学大学
pp.263-267
発行日 2026年3月5日
Published Date 2026/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004590
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アトロピンはムスカリン受容体の可逆的拮抗薬であり,眼科領域においては1%製剤が散瞳・調節麻痺点眼剤として1970年代から臨床使用されている。アトロピンは近視進行抑制作用を有することが古くから知られていたものの,1%製剤では散瞳および調節麻痺に起因する羞明や近方視力低下といった副作用が高頻度に認められ,日常診療での使用には制約があった。加えて,投与中止後に近視が急速に進行するリバウンド現象も報告され,長期管理における課題とされてきた。その後,シンガポールや香港を中心とした臨床試験により,0.01~0.05%の低濃度アトロピン点眼が,近視進行抑制効果を保持しながら,副作用および投与中止後の近視進行を相対的に軽減し得ることが示された。これらのエビデンスにより,低濃度アトロピン点眼は小児近視管理における治療選択肢のひとつとして国際的に受け入れられるようになった。日本においても,小児近視患者を対象とした臨床研究により低濃度アトロピン点眼の有効性および安全性が確認されたが,近視進行抑制を適応とする承認薬は長らく存在せず,臨床現場では海外製剤の個人輸入や院内調製による対応が行われてきた。

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