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Anesthesia & Analgesia
Editorial:
Benzon HA, Belani K, Cheon EC. Postoperative nausea and vomiting in children:challenges and some solutions. Anesth Analg 2025;141:74-6.
Article:
Portnoy Y, Glebov M, Orkin D, et al. Postoperative nausea and vomiting in pediatrics:incidence and guideline adherence—a retrospective cohort study. Anesth Analg 2025;141:77-85.
■小児のPONVには未解決のことが多い
術後悪心・嘔吐(PONV)は,患者にとって不快であり,痛みよりもつらい経験として想起されることも多い。PONVが発生すると,脱水や電解質異常,麻酔後回復室(PACU)の滞在時間の延長,入院期間の延長,予定外の入院などが起こり,医療費も増加する。小児ではPONVの発生頻度が高いとされているが,その頻度は33〜82%と幅広い。研究対象数が少ないことや,斜視手術,扁桃摘出術などのPONVの高リスク手術を対象としていることが関係していると考えられる。
2020年には“Fourth consensus guidelines for the management of postoperative nausea and vomiting”(以下,ガイドライン)が発表され,小児を含めてPONVの予防対策が強化された。小児のPONVにおいて,主な患者の危険因子には,3歳以上,PONVや乗り物酔いの既往歴,家族歴,手術・術中の危険因子には,斜視手術や鼓室形成術,30分以上の手術,揮発性麻酔薬や抗コリンエステラーゼ薬の使用,術後の危険因子には,長時間作用性オピオイドの使用などがある。またガイドラインではPONVのリスクを層別化し,それに応じた予防を行うことを推奨している。危険因子がない低リスク患者では,予防薬を投与しないか,セロトニン拮抗薬またはデキサメタゾンを投与する。1つか2つの中リスク患者には,セロトニン拮抗薬およびデキサメタゾンを投与する。3つ以上の高リスク患者では,セロトニン拮抗薬とデキサメタゾンを投与し,全静脈麻酔(TIVA)を考慮する。それでもPONVが発生した場合には,レスキューとして,ドロペリドールやメトクロプラミド,プロメタジンなど,予防薬とは異なるカテゴリーの薬物を投与したり,鍼や指圧治療などを行ったりする。一方,治療にはオンダンセトロンやデキサメタゾンの使用,TIVAなどがある。

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